2020年のAppleオンラインイベントで、新しいiPad AirとiPad無印の発売が発表されました。
iPad Airが異次元にかっこかわいい。もう絶対に欲しい。絶対に欲しいけど、無印iPad(第8世代)もシンプルに使いやすいグレードアップをしてくれたので「無印で十分じゃない?」という疑問が湧きました。
疑問が湧いたら、いてもたってもいられないので、調査および検討しようと思います。
最新iPad Airの特徴

2020年9月現在の情報ということでお願いします。オンラインイベントで気持ちが昂っているうちに記事に仕上げます。
https://www.apple.com/jp/apple-events/september-2020/
もうほとんど薄型iPad Proというクオリティ
スペック関連のデータは、好きな人は好きだけど、私の記事を読むくらいの方だとそれほど気にしないような気もするので、最初にぱぱっと解説しちゃいます。

一言で言えば、「タブレットでしたいことは全部できる」し、一般の人がiPad Proを買うか悩んだらiPad Airで十分だと言えるモデルだということです。
A14 Bionic搭載
A14 Bionic搭載でスゲーと思ったかたは読み飛ばしてください。こういうスペックになると、一般の人には「すごいのはわかるけど、どれくらい凄いの?」というのが正直なところかと。

メーカーも頑張って開発したから「当社比で40%も高速に!」と書いてくれていますが、毎回同じこと言ってるから変わりないんじゃね? とか感じてしまいます。

そして、ぶっちゃけた話、動画編集などiPadのCPUスペックをフル活用できている人は少ないので、「買ってよかった」と思えるかどうかは微妙なところです。
ただ、最近はゲームなどでも描写にGPU使わせるものも増えてきているので、4コアGPUとなったのはありがたいところ。
さらに、これからは5Gの時代になるとストリーミングでゲームをすることになるので、ダウンロードと同時に処理を求められるため、基本スペックが高いに越したことはありません。

この辺りは、Apple Arcadeなどのゲーム配信サービス比較記事を参考にしてもらうと分かりやすいと思います。興味ない方は、とりあえずスペックはとてもいいよ、ということだけ把握していただければ十分だと思います。

ちょっと気になるNeural Engine
次世代の16コアNeural Engineは、1秒で11兆の演算を処理できます。そのため機械学習のパフォーマンスが70パーセント向上。機械学習アクセラレータにより、計算処理能力も10倍になりました。
昨今、それほどテクノロジー分野に興味がない方でも、「機械学習で世の中が変わる」という予感はあると思います。

なんか、AIに人類が乗っ取られるんでしょ?
流石にそんなサイバーパンクな未来予想図の話はしていませんが、AIの登場で、人類の働き方などには大きな影響を与えることになると思います。
機械処理の分野としては革命的に進歩していく前兆ではあると思うので、iPadを利用する皆さんにも少し知っておいてもらいたいとは思います。
このNeural Engineというのは、実はiPhone Xから搭載されており、iPad AirにはA14という最新のSoC(CPUなどのデータ処理をするチップ)が採用されました。
なぜ、機械学習に専用チップを?
ハイテク系企業はあらゆるデータをかき集めているフェーズに入り、AppleやGoogleがこれらのデータを活用して、別次元のサービス(集金装置)を手にしたいのは明らかです。
今は、画像処理だけが数少ない公表された用途の一つです。ただ、画像認識は機械学習で精度が上がることで、あらゆるセキュリティ関連の製品、自動車の自動運転開発、ヘルスケア産業などに活用できるものです。
合わせて、Siriにも利用されていると思われるので、単純にコミュニケーションツールの開発や翻訳産業などのAI台頭にも利用できますが、それよりもSiriに話しかける内容を精査して、個人の嗜好・思考・志向を解析してビジネス・コマース全般的に活用できるビッグデータの構築、および利用方法の模索的な意味合いがあるのだと思います。
これは、個人情報の利用(悪用)とはまた違う話で、自分の会話がデータ化されて収集されるのはあまり気持ちの良い話ではないものの、個人(マクロ)レベルの需要を拾い上げて、ここのサービスに活用されるという未来は、それほど悪いものではないと思います。
大事なのは、自分たちのデータを活用し、還元できる未来づくり
ただ、一企業が独占的に自分たちの意図した未来像に向けて情報コントロールできる未来はよろしくない。
長々と書きましたが、Neural Engine自体は、それぞれのスマホにデータ解析装置を埋め込んだようなものです。これ自体は悪者ではなく、活用の仕方については、一般的な消費者も正しくクリティカルに評価できるようになるのが大事かな、と思います。
はい、余談でした。
ディベロッパー情報をチェックしよう!
ちなみに、こう言った機械学習の進捗状況や利用法を知るには、ディベロッパー情報を読み込むと見えてきます。Apple は開発kitを公表しているので、「コードとかプログラミングとかわからんわぁ」という方でも、なんとなくビジネスで何が求められているのかがわかるようになってくると思います。そう期待して、私は読んでます。
この最先端のテクニックにより、デベロッパはユーザーのプライバシーを犠牲にせずに、パーソナライズされた機能を提供できます。Create MLは機械学習の開発に特化したアプリケーションで、デベロッパはコードを作成することなく機械学習モデルを構築できます。
https://www.apple.com/jp/newsroom/2019/06/apple-unveils-groundbreaking-new-technologies-for-app-development/
Apple、アプリケーション開発のための画期的な新しいテクノロジーを発表

長々と話しましたが、実感はなくても、とりあえずA14 Bionic搭載してるiPad Airはすごい、ということでOKです。
iPad(タブレット)でやりたかったことは、全部できる
やっぱりスペックの話になるとうざくなるので、なるべくサクッといきたい。本当にそう思っている。

iPadでやりたいことは、パソコンではダメなことです。つまり、簡単に持ち歩けて、かつスマホよりは大きな画面でやりたいことがあるということ。
最高のノートとして
紙のノートよりは重い。圧倒的に、重たい。ただ、ひとつ言わせてもらうと、私のような忘れ物大魔王の刻印を印されたものからすると、「忘れ物が心配すぎて、教科書もノートも、傘もリコーダーも全部持ち歩くほかなかった」経験があります。

教科書がどこまで対応してくれるか分かりませんが、少なくとも全教科のノートを持ち歩く必要がなくなるのは、忘れ物の多いADHD血族にとってはありがたい話だと思います。

もちろん、学校側がタブレットに対応してくれる必要がありますけどね。

もう、リコーダーもARで演奏会したらええやん。何回忘れて、ぷーぷー口で吹く真似させられたことか。
通信の進歩にも実直に対応
5Gには対応していないが、WiFiとLTEに対応。やはり、5G対応に関しては、イベントでは発表できなかった新iPhoneに期待するほかなさそうです。

5Gは、今、焦って対応してもメリットは享受しづらいけど、オリンピックに向けて5G大国になっておきたい日本の事情はあるよね。
ただ、WiFi6という、新しい無線通信規格には対応しているので、自宅で使う分には恐ろしく快適なiPadに仕上がったと思います。
WiFi 6とは
Wi-Fi 6は最新のWi-Fi規格で、「IEEE 802.11ax」が正式な規格名となっています。
Wi-Fi規格名 | 最大通信速度 | 周波数 | ナンバリング呼称 |
IEEE 802.11a | 54Mbps | 5GHz 帯 | – |
IEEE 802.11b | 11Mbps | 2.4GHz 帯 | – |
IEEE 802.11g | 54Mbps | 2.4GHz 帯 | – |
IEEE 802.11n | 600Mbps | 2.4GHz 帯 5GHz 帯 | Wi-Fi 4 |
IEEE 802.11ac | 6.9Gbps | 5GHz 帯 | Wi-Fi 5 |
IEEE 802.11ax | 9.6Gbps | 2.4GHz 帯 5GHz 帯 | Wi-Fi 6 |

これからルータを買い替える人は、最新のiPad Airにするなら、せっかくならWiFi 6対応したものにしておきたいところですね。
ただ、別に古い回線規格でも使用できるので、特に気にしなくても良いっちゃ良いことです。
そのまま持ち歩きたい艶やかさ
個人的には、iPad Airにはカバーはいらない。iPad Proとも差別化できるのは、カラフルなバリエーションです。


個人的には、春にはグリーンを、夏にはスカイブルーを、冬にはスペースグレイを、飛ばした秋にはiPad Proを持ち歩きたい、そんな衝動に駆られます。

ほんと、この色合い見てるだけで楽しいですね。
あなたは、Airを買うべきか否か
あなた、というか私の妻が資産運用を始めてくれたので、データが読み取りやすいようにiPad Airを買ってあげたい、でも無印でもいい気がするしどうしたらいい? という私の疑問に率直に明快に解決策を提示する項目になります。

Airにできて、無印にできないこと
さて、長々と中身のないことを書いてしまいました。反省しています。もう少しわかりやすく、モデルチェンジした無印iPadと比較して、Airにすべき人、無印でも十分な人を助言できるような情報を提示します。
iPad Airと無印のスペック表
スペック項目 | iPad Air | 無印 iPad (第8世代) |
画面サイズ | 10.9インチ | 10.2インチ |
ディスプレイ | Liquid Retina | Retina |
ディスプレイ機能 | 耐指紋性撥油コーティング、フルラミネーションディスプレイ、反射防止コーティング、広色域ディスプレイ(P3)、True Toneディスプレイ | 耐指紋性撥油コーティング |
重量(Wi-Fiモデル) | 458 g | 490 g |
チップ(SoC) | A14 Bionicチップ | A12 Bionicチップ |
コネクタ | USB-Cコネクタ | Lightningコネクタ |
Apple Pencil | 第2世代 | 第1世代 |
iPadキーボード | Magic Keyboard Smart Keyboard Folio | Smart Keyboard |
カメラ | 12MP広角カメラ | 8MP広角カメラ |
ビデオ撮影 | 4Kビデオ撮影(24fps、30fpsまたは60fps) | 1080p HDビデオ撮影(30fps) |
わかりやすい部分だけをピックアップしましたが、わかりにくい部分でiPad Airが圧倒的に使い勝手が楽しいんですよね。どうしたら良いでしょうか。詳細を説明しますか。
CPU/SoCの違い
iPad Airに A14 Bionicが搭載された件で散々お話ししましたが、A14とA12の違いは、決定的なようで実用性はそれほど変わりません。
というのも、そもそも無印iPadの場合は、ある程度使うシーンを想定して購入すべきアイテムなので、動画編集などのCPU負荷がかかるような使い方を想定すべきではないんですよね。なので、役割通りに購入できれば、iPad AirだろうがiPadだろうが、どちらも十分に使えると考えています。
カメラの違い
カメラはわかりやすくiPad Airの方がスペックが高い=良いカメラです。ただ、これも、iPadを買ってカメラで楽しむ、という使い方を想定している人が無印iPadを選ぶとは考え難い。例えば、両親に孫の顔を見せたい、くらいならiPadでも十分表情の変化が伝わるFaceTimeの利用が可能です。
例えば、iPadを利用して間取りなどを考えたいとした時に、ARkitを利用したカメラアプリを使用することになります。この時は、やはりiPad Airの方が使い勝手がいいと思います。
最近のスマホカメラも同じことが言えますが、カメラ自体の性能に加えて、カメラを使って何がしたいか、が重要なポイントになってきたと思います。
無印iPadでも、ノートテイキングの補助として、黒板やプリントを撮影してOCR機能を使うくらいならできるスペックなのでご安心を。ただ、大学の大講義室で、先生の声を音声メモアプリに拾わせて黒板を撮影する、とかになると少し無印だと荷が重くなってくるかも。
周辺機器との接続
周辺機器、というよりはApple PencilとSmart Keyboardの話になります。個人的には、この時代にApple Pencilの第一世代を使うのは時代への冒涜というレベルでもったいないこと。Appleは第一世代を引退させて無償で第二世代と交換しても良いくらいに、第一世代のApple Pencilは不出来な子でした。
というわけで、Apple Pencil 第二世代に対応しているという点だけで、iPad Airを選んでも損はしないと思います。とは言え、メモにサッと絵を描いて説明するなどは第一世代でもできますし、そもそも、特に得意でもなければそんなにお絵かきしない。
iPad Airを買うべき人、見送るべき人
なんとなく、スペック比で無印との違いなどをお伝えしてみましたが、少なくともうちの奥さんの場合は、「ウェブが快適にできること」「拡張ディスプレイとしての意味合い」を解決できる「無印iPad」で十分だという結論が出ました。

とは言え、各家庭に事情はありますから、こんなシチュエーションならiPad Air、のような指標くらい書いておこうと思います。
iPad Airを買うべき人
- 資金にはそれなりに余裕がある(コスパは要チェック)
- 欲しいのはパソコンではなくタブレット(Proのスペックは不要)
- こどもや妻などではなく、使うのは私自身(ご褒美的な意味合いで)
- 子供の動画とか、少しだけ編集してみたい
YouTubeデビューまで見越して動画編集を始めてみたい方は、PC+Airが使い勝手いいです。出先で動画撮ってそのまま編集をタブレットで、ということだとiPad Proを検討した方がいいですね。
iPad 無印をお勧めしたい人
- 基本的にはWebの閲覧
- ゲームのサブ垢プレイ
- 子供の学習用タブレットに
- 祖父母にコミュニケーションツールとしてのプレゼント
各モデルの価格差
価格 | iPad Air WiFiモデル | iPad Air Cellulerモデル | 無印 iPad (第8世代)WiFiモデル | 無印 iPad (第8世代) Cellulerモデル |
32GB | – | – | 34,800円(税別) | 49,800円(税別) |
64GB | 62,800円(税別) | 77,800円(税別) | – | – |
128GB | – | – | 44,800円(税別) | 59,800円(税別) |
256GB | 79,800円(税別) | 94,800円(税別) | – | – |
iPad Proとは比較しないの?
iPad Proについて書いた記事がおかげさまで少しずつ読まれるようになりました。

iPad Proはタブレットのふりをしたパソコンだから
まず、iPad Proに関しては使用方法が「タブレット型パソコン」なので、iPad Airが欲しい層とは使い方が若干異なります。タブレット欲しい方は、iPad Airが正解。ただ、今回のハードウェアアップデートで、iPad Airにできることが増えてしまったので、急モデルiPad Proを買う必要性はかなり薄れたと思います。
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