過去に、子どもにiPhoneを持たせる場合に設定しておきたいことなどをまとめておいたのですが、どうやら、防犯・セキュリティのために子どもに携帯を持たせる時代は終わったようです。
子どもにはApple Watchなどのウェアラブルデバイスを持たせるのが、スマホ依存のリスクを回避し、学校にも持ち込みやすい最適解となることがわかりました。
そういうわけで、Apple Watchを子どもに持たせる場合に知っておきたい「 Apple watch のファミリー共有でできること」を解説していきたいと思います。

Apple Watchとファミリー共有
ファミリー共有設定を使うと、緊急SOSなどの健康や安全に関するApple Watchの重要な機能を家族全員が利用できるようになります。一方、マップ、Siri、アラーム、App Storeなどの機能では、iPhoneを必要とせず、より独立した使い方をすることができます。
Apple、Apple Watchの体験を家族全員で楽しめるように拡張
さて、ファミリー共有自体がよくわからない方は、こちらの記事を読んでいただくとして、このページではApple Watchをファミリー共有することで、子供との連絡手段としても、居場所などを把握できる防犯デバイスとしても利用できるから、スマホよりもハードル低くていいよね、という情報をお伝えしていきます。

Apple Watchのファミリー共有でできること
そもそも、Apple WatchはWatch OS 6までは、同期するiPhoneアカウントでしか利用できませんでした。これがWatchOS7にアップデートしたことで、Apple Watch単体でファミリー共有できるようになりました。

つまり、親のiPhoneでこどものApple Watchの設定ができる=iPhoneを持っていない家族がApple Watchを利用できる、ということですね。

ただ、いまいち、何ができるのかっていうのがわからないんだよね。
実際に、Apple Watchで子供ができるようになること
具体的に、こども(iPhone未所持のApple Watchユーザー)ができることは以下の通り。
電話・メッセージ関連で連絡ツールとして便利に
- 電話の発信・受信
- FaceTimeの音声通話
- メッセージやメールの送受信
- ほかのApple Watchユーザーとのトランシーバー機能による通話
- ミー文字の利用
- 携帯電話会社と契約して(auのみ?)電話番号を持つことができる
ファミリー共有で家族での情報共有が簡単に

- こどものApple IDでカレンダー・リマインダーなどを利用できる
- 共有アルバムの閲覧
- ファミリー共有のApple Musicの利用
- Siriへの各種依頼
- マップの利用
- Apple WatchのAppStoreから直接ダウンロード可能
- スクールタイムモードの利用
こども向けのアクティビティが便利に
- ムーブ:体を動かした時間を記録(カロリー消費では記録しない)
- エクササイズとスタンドのリング:カスタマイズ可能なゴール
- ウォーキング、ランニング、サイクリングのワークアウト:子ども向け調整。
- コーチングの通知:絵文字を利用し、子どもの読解力に合わせて調整
- アクティビティ共有の参加依頼を利用可能:競争やバッジの確認。
家族の健康と安全を守るApple Watch
- サイドボタンで緊急サービスを利用可能
- メディカルIDをこども(家族ユーザー)用に設定・表示可能
高齢者にも使いやすい設定を
家族の利用で、私は子供ばかりを考えていましたが、実は肌身離さず利用するからこそお勧めしたいのが「高齢者」の家族の利用です。
- 利用可能な転倒検出
- 不規則な心拍の通知
- 「特大」の文字盤設定で視認性が上がる
- 設定をわかりやすく改良

親は子供の心配をするけど、親は何かあっても子どもに連絡しなかったりするからね。家族のつながりを自然と強めるのが、Apple Watchの利用かもしれない。
親(保護者・家族)が制限・許可・利用できること

- 連絡先の承認=電話やメッセージができる相手を決める
- Apple Cashファミリーを利用可能
- 「人を探す」アプリで現在位置を確認する
- 家族のアクティビティ記録を確認
- アプリのダウンロード制限・承認
- スクリーンタイムの設定が可能

子どもにとっては、保護者機能による利用制限は煩わしく感じるかもしれませんが、やっぱり、デバイスは利用する人間次第で如何様にも化けるので、正しい付き合い方ができるまでは訓練が必要なのです。

保護者機能のロック解除方法など考えている子供は、もうかなりのスマホ依存になているからね。

Apple Watchのファミリー共有に関連した諸機能解説
調べてみて、Apple Watchのファミリー共有自体はそれほど面倒ではないのですが、さらっといろいろなサービスが追加されていたり、ファミリー共有のためのキャリアプランが発表されていたりと関連情報を知っておかないことには、という状態になったのでまとめておきます。
Apple Cashファミリーとは?
子供など、登録した家族に送金できる機能です。
子どもはApple Payの機能を使ってApple Watchで支払いをすることができます。親は子どもが支払う時に通知を受け取るように設定することができ、購入内容はiPhoneのWalletで即座に確認できます。
https://www.apple.com/jp/newsroom/2020/09/apple-extends-the-apple-watch-experience-to-the-entire-family/
これからは、親が子供の所持金を利用するにもチェックを入れることができるようになったわけですね。
Apple Cashのファミリー登録方法
まだ、アメリカでしか利用できないみたいですが。日本は、法律か倫理か、どこに引っかかっているのかわかりませんが、個人的には便利な機能だとは思っています。
- 設定アプリを起動する
- アカウントページ(自分の名前)へ移動
- ファミリー共有を選択
- Apple Cash(日本未実装)をタップ
- 「自分の子供」をタップして追加設定する

現金の方が、お金を持っているという実感を強くできそうですが、電子マネーの方がお金の変動を可視化して振り返りはしやすいので、結局のところ、いいとこ取りしていくしかないんですよね。

高齢者で言えば、少し認知が落ちてきたけど親の自主性は維持したいときに、お金の使用状況などを把握するときなんかに使えるかな。いや、認知が落ちてからだとApple Watchで支払いをしないとは思うけど。
財産分与なんかの話で、法定・任意代理人や兄弟などが親の面倒を見るときに、お金を送るときにはApple Cashファミリーで送金して、利用状況は記録しておくなんてことでトラブル回避したりできるのかもしれません。かえってややこしいですけどね。

人を探すアプリとは?
iOS13以降の機能として、iPhoneなどのデバイスと、友達など登録している人の位置情報を探す機能が、「探す」Appに集約されました。

Apple Watchで現在地を通知するメリット
この現在地の通知はより細かくカスタマイズできるようになり、保護者は家族の現在地の更新を一度だけ受け取ることも、定期的または設定した時間のスケジュールで受け取ることもできます。

Apple Watch の使い方としては、GPSとモバイル通信に対応していれば、探す機能を利用して位置共有をすることができます。

今回は、ファミリー共有なので、使い方としては保護者の方が、Apple Watchを持たせた子供の居場所を確認するのに利用できますね。
メディカルIDとは?

上述の通り、Apple WatchでもメディカルIDを表示することができるようになりました。特別な病気などしていない方にはあまり馴染みがなかったり、使い方がわからないかなと思いますので、簡単にどんな人が登録・設定しておくべきか書いておきます。
医療系で働いている人は知っておくべき情報になりそうです。
ちゃんと登録している方は少数派だとは思いますが、持病があれば登録しているかもしれないので必ずメディカルIDは確認するようにしましょう。
倒れている人や緊急で人命救助などする機会がありましたら、Apple WatchのメディカルID表示について知っておくと、役立つかもしれません。
Apple WatchでメディカルIDを表示する

これは簡単です。もし、要救助者がApple Watchを装着していたら、「サイドボタンを長押し」してみてください。

メディカルIDのスライダが表示されるので、これを右にドラッグすると、持ち主のメディカルIDが表示されます。
どんな人が設定しておくべき?
高齢者であればあるほど、内服している薬は多いはず。プレゼントなどで両親に送る際には、一緒に設定作業を手伝うことで、意外と聞きづらい親の持病などを把握する手助けにもなるので、ぜひ、この機会に確認してみてはいかがでしょうか。
ファミリー共有の記事なので、もし、利用する方がうまく設定できない場合は、以下の条件に当てはまる方なら積極的に登録しておきましょう。

医療者あるあるですが、緊急連絡先が家族ではない可能性は結構あって、法律上はまだ離婚していないだけで、実際には全く一緒に暮らしていない夫婦なんか、こんなにいるのかっていうくらいいます。

連絡しても、「もうその人とは一緒に住んでいないので」なんて冷たくあしらわれることは結構あります。我々に冷たくしないでくれ、と内心では思います。
Apple WatchのメディカルID設定方法
- Apple Watchを使わせる人のApple アカウントを作っておき、ファミリー共有しておく
- 使わせるApple Watchを「ファミリーメンバ用に設定」にしておく
- 保護者のiPhoneのヘルスケアAppを起動する
- 右上のプロフィール画面をタップする
- ファミリー共有しているApple Watchを選択する
- 必要な情報を入力する
https://support.apple.com/ja-jp/guide/watch/apd46da40924/watchos
ファミリーメンバーのApple Watchを設定する
設定の管理やソフトウェアのアップデートを行うには、最初にApple Watchをペアリングして設定するために使用するiPhoneが、Apple Watchの通常のBluetoothの通信圏内(約10 m(33フィート))にある必要があります。
https://support.apple.com/ja-jp/guide/watch/apd54d0a51fb/watchos
基本的には、登録自体は一緒なのですが、設定開始の際に「ファミリーメンバー用に設定」を選択しておく必要があります。
iPhoneを利用したファミリー共有の設定方法
iPhoneを使ってファミリー共有していくことになります。iPhoneのファミリー共有に関する情報はこちらの記事にまとめておきました。

ナンバーシェアとは?
ナンバーシェアは、スマホじゃないけど通話機能を持ったデバイスに個別に携帯番号を割り当てられる機能のことです。
日本ではKDDIだけが対応プランを発表
2022/09/11現在では(すぐに各社対応しそうな気はするが)、こども用の電話番号に対応したプランを発表しているのはKDDIだけです。

というわけで、だいたい各社一律になる総務省御冠の携帯キャリア会社の対応についてまとめておきます。
KDDIはApple Watch単独(注1)で音声通話やデータ通信が可能となる「ウォッチナンバー」を月額350円からオトクにご利用いただける「ナンバーシェアからの移行キャンペーン」(以下本キャンペーン)を2020年9月17日から実施します。
https://www.au.com/information/topic/mobile/2020-044/
「ウォッチナンバー」ではiPhoneとApple Watchで別々の電話番号を持つことができるため、連絡先の制限や利用時間の設定など、お子さま向けの機能も充実したApple Watchをお子さまの見守りデバイスとしてご利用いただけます。
https://www.au.com/information/topic/mobile/2020-044/
あくまでも保護者側のプランにくっつけた形になりますが、こどもにキッズケータイ持たせるよりもずっと安全だしゲーム・アプリ依存のリスクも減るので、お子さんとの連絡ツールはApple Watchで決定、という流れができそう。
(値段は高いが)防水性も高いし、それなりに耐久性はあるので、iPhoneなどのスマホを持たせるよりも多少雑に扱えるという点はメリットですね。
メディカルにも強いApple Watchなので、糖尿病やアレルギーなどの疾患を持った子どもに安全のために持たせておくのはありですね。
まとめ:AppleWatchを子供に買ったらやるべき共有設定
Apple Watchを子供に持たせる選択、親なら大正解だと思います。

記事修正している時、いろいろな子供が巻き込まれる事故があって、更なる安全対策が叫ばれているんですけど、親がやるべきことってもう限界で、子供にAppleWatchを持たせるだけで助かることって、本当にたくさんあるんです。
コスト的に、未就学児や小学生全員がAppleWatchをはじめとする「命の安全をモニターする」「命の危険を知らせる」デバイスを身につけることは難しいと思います。
ただ、一方で、子供の「ヘルプ」に気付ける、あるいは発信できるアイテムってのも見直しが必要で、普段から身につけさせていいんじゃ無いかな、と考えています。

学校のルールが、とか言われると思うけど、命が救えるなら学校側も本気で考えてほしいな、と思っています。
最後のまとめ、書きます。
AppleWatchを共有する際にチェックしておくこと
- 子供用アカウント(Apple ID)の作り方
- 子供から親に連絡する方法
- 子供の状態を把握する方法
Apple Watchひとつで、子供の情報がそこにいるかのように、場合によってはそこにいる以上にわかるようになります。
プライバシー的なことを言えば、子供の自由を束縛することはあってはいけないけど、安全の上に自由が成り立つ、とも思っています。
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