iPhoneユーザーです。私はiPhoneなどのAppleデバイスを家族で使い倒すための記事を書いているのですが、ちょっとGoogleさんの検索に引っかかって「Googleのファミリー機能が知りたい」という方まで巻き込んでしまっているようです。


iPhoneユーザーがAndroid系のサービスについてまとめるのも変な話ですが、Googleの頼みとあれば人肌脱ぐしかありません。粛々と調べます。
Googleのファミリー共有サービスってなんだ?
まずは、Googleの家族で使える機能なんかをまとめておきます。9割はファミリーリンクの話になると思います。
Googleが家族で使えるサービスとは
まず、大雑把にこのページの構造を説明します。
子供用のGoogleアカウントについて
13歳未満の子供については、Googleアカウントを作ることができません。13歳未満の子供にAndroidスマホを持たせる場合は、親のGoogleアカウントに紐づけられた「子供用のアカウント」を作成して利用することになります。
この「保護者が管理できるアカウント」と「保護者を含めたファミリーメンバー」でつなげられるサービスが「ファミリーリンク」になります。
家族で共有できるGoogleサービス
Googleは、ネット上のほぼ全てのサービス形態を自社で持っています。しかも、GoogleのこれらのサービスはGoogleアカウントがあれば利用できます。
アプリを共有する
GoogleのアプリはGooglePlayストアなどからダウンロードします。このアプリを家族用のライブラリに保管することで、有料アプリも家族で共有することができます。データは各自のスマホに保存されるので、あくまでも使用する権利だけを共有しているイメージになります。
データを共有する
この場合のデータというのは以下のようなもの。
- カレンダーの予定
- メモ
- 写真
- データを保存しておくストレージ(保管庫=容量)
これらは、Androidスマホじゃなくても、アプリがあれば共有できます。両親がAndroidで子供がiPhoneでも共有可能ということです。
Googleではない、他社の似たようなサービス
Apple系のファミリーサービス
Appleのファミリー共有プランについてまとめた記事がよく読まれています。Apple TV+やApple MusicなどのサブスクリプションサービスをまとめたApple Oneというのが大変お得なのでおすすめです。

Amazon屈指のサービス
Amazonもファミリープランのようなものがあります。プライム会員登録への導線みたいなものですが、登録は無料で赤ちゃん・子供用品のセールやクーポンなどあるので、チェックしてみてください。

ファミリーリンク機能について知りたい
まずは、家族のアカウントを連携させる一番基本的な機能である「ファミリーリンク」について解説していきます。
ファミリーリンクとは
Googleの各種サービスを利用するためにはGoogleアカウントが必要になります。このGoogleアカウントは13歳未満においては保護者の権限において作成され、保護者の管理のもとで利用されるものです。
13歳以下のアカウントは、必ずファミリーリンクで連携した状態でしか存在しません。利用の際には保護者の責任のもとで運用されます。

13歳以下用のアカウントですが、できることはほとんど変わりません。そのため、インターネット上に存在する全ての悪意ある攻撃を子供が受ける可能性があります。そうならないように、親が監督する義務があるということですね。
子供ができることリスト
- インターネットにアクセスして検索する。
- メール、チャット メッセージ、ビデオ通話、音声通話を送受信する。
- お子様のアカウントを対象とする Google Play の承認設定に沿って、アプリ、ゲーム、音楽、映画、書籍など、Google Play で入手できる各種コンテンツの購入、ダウンロード、アプリ内購入を行う。
- 写真、動画、音声、メモ、プレゼンテーション、ドキュメントなどのコンテンツを作成、表示、共有、受信する(こうしたコンテンツが一般に公開される場合もあります)。
- お子様の年齢が 13 歳を超えている場合は、Google Fit で健康状態やフィットネスに関する情報(活動量、心拍数、血圧、栄養状態など)を追跡する。
https://families.google.com/intl/ja_ALL/familylink/privacy/notice/
ファミリーリンクでできることリスト
- お子様による Google Play からのダウンロードや購入を承認する。ユーザー成熟度別レーティングに基づいて、Google Play ストアに表示されるコンテンツを制限する。
- セーフサーチなど、Google 検索の設定を管理する。
- お子様が Android デバイスで使用するアプリの権限(マイク、カメラ、位置情報、連絡先へのアクセス権など)を確認する。
- YouTube Kids アプリのコンテンツ フィルタ設定を変更する。
- お子様の Android または ChromeOS デバイスに対して、利用時間の上限を設定する。
- お子様がログインして使用している Android デバイスの位置情報を確認する。
- お子様の Google アカウントのアクティビティ設定を管理する。
- 2 人目のファミリー メンバーがファミリー グループの管理者とほぼ同じ機能を使ってお子様のアカウントを管理することを許可する。
https://families.google.com/intl/ja_ALL/familylink/privacy/notice/
ファミリーリンクでできることが知りたい
すでにリストにして列記しましたが、少し丁寧に機能を眺めていきます。私が使ったことないので、手探りでの情報収集です。
利用時間を制限する

以前に書いた「子供のスマホを利用する際にはペアレンタルコントロールを利用するといい」という記事で、Appleにも同様の機能があることを紹介しました。
Googleファミリーリンクは、特別厳しい措置で管理できるわけではありません。子供がどうやって過ごすかは、子供自身の権利ではありますが、親は子供の成長を阻害する要因から子供を守る義務があります。

ゲームをするのは子供の自由だけど、ゲームによって人生を台無しにするリスクからは子供を守らないといけないわけですよ。

リモートでロックする

利用時間にも関係しますが、例えば自室に籠ってゲームしている子供を手っ取り早くリビングに呼び出したい時は、デバイスをリモートでロックすることができます。
子供からの不満は出るかもしれませんが、効果は高い。そのまま食事に集中させて、かつ洗い物などのお手伝いなどをしてもらってから、ロックを解除すると親としては助かります。
お勧めのアプリを表示

もし、どうしても何かしらのゲームがしたいときは、おすすめアプリに表示されるようにユーザーへの布教活動から始めるしかありません。ここに表示されれば、親としては許可が出しやすい。
プライバシーが気になる
子供の情報が、親にはどこまで筒抜けなのか、子供が知る権利はあると思いますので、まとめておきます。
位置情報を取得する

インターネットに接続している状況に限りますが、居場所を探知することはできます。これも、Appleの場合だと、周囲のAppleデバイスとの通信で居場所がバレるので、向こうが上位。
アプリの利用状況

アクティビティレポートでアプリの使用時間は筒抜けです。ちなみに、iPhoneにもスクリーンタイムという機能で筒抜けにできるので、ゲームやりたいなら逃げ場はないので大人しく正当な理由で権利を主張しましょう。
ダウンロードしたアプリを承認

アプリのダウンロードに関しても許可やブロックの承認を要求することができます。子供に管理させる場合でも、ダウンロードしたアプリについての通知が出るように設定できます。
ちなみに、アプリ内課金なども管理できます。
ファミリーリンクを解除したい
検索者の意図はよくわかります。

親に自分が使用しているアプリは知られたくないし、休みの日や夜中に好きなだけゲームがしたいですよね。

だけど、スマホ代金なんかよりも、一番大事なのはあなたの時間です。自由にスマホがいじれる未来は、ちゃんと自分でコントロールできますか?
説教くさいことはこれくらいにして、ファミリーリンクの解除方法を書いておきます。
ファミリーリンクの基礎知識
まず、根本的な「アカウント」の構造だけを解説しておきます。

Googleアカウントは「14歳以上」で作成できます。言い換えると13歳未満のアカウントは作れません。

しかし、親(保護者)のアカウントに紐付け(ファミリーリンク)された「13歳未満用のアカウント」は作成できます。つまり、子供向け専用アカウントですね。
子供(メンバー)側の端末で操作する場合
子供側の端末でリンクを解除する場合は、根本となる「メンバーのGoogleアカウントを削除」することでリンクを解除できます。
同時に、子供用のアカウントは無くなるので、利用を続ける場合は、結局、復元処理が必要になります。あんまり意味ないですね。



画像はTONE MOBILEより引用しています。
- 「ファミリーリンク」アプリを起動
- アカウントを削除」をタップ
- 保護者のGoogleアカウントを選択する
- 保護者のGoogleアカウントのパスワードを入力
保護者側のスマホを操作する
- 右上メニューから「アカウントの管理機能」を選択
- 「管理機能の停止」から確認事項のチェックボックスにチェックを入れ、「管理機能を停止」を選択

基本的に、どの方法でも保護者用のアカウント操作やパスワード入力が必要になるわけですね。

14歳以上になれば、自分の責任でアカウントが持てるけど、責任行動は取れないから、やっぱり親の許可のもとでスマホを使うしかないよね。
解除したらどうなる?
管理機能を停止すると、保護者用・子供用のアカウントそれぞれに管理機能が停止したこと、管理できなくなった機能などが通知されるメールが送信されます。

内緒でリンク解除している場合、すでに親のスマホが子供の手中にある可能性があるので、そのままメールも消されると厳しいですね。
ファミリーリンクは設定が必須であるということ
ファミリーリンクのまとめですが、Googleが利用規約としてあげているように、子供用のアカウントであっても、全ては親の責任になります。せめて、こどもがその点について理解ができるようになってからじゃないと、解除はできませんし、13歳未満に至ってはアカウントすら存在できません。

子供は親の価値観など理解できないと思いますし、逆に、親もついつい必要以上に子供を強制するためにスマホを使いがちです。双方にとって良い距離感が掴める練習だと思って、ファミリーリンクの設定も色々試してみてください。
ファミリープランを共有する
とりあえず、ファミリーリンクの紹介が終わったので、やるべきことはやったな、という感じがするのですが。念のために、「ファミリー共有したアカウントでできるお得なサービス」的なことも紹介していこうと思います。Appleユーザーですけど。
Googleのメンバーシップが家族で共有できるもの
いわゆる、個人プランとファミリープランがあるGoogleサービス。大体、二人以上で使う場合はお得。
YouTube Music Premium

YouTube Musicは、以前はGoogle Play MusicだったものとYouTube用の音楽アプリが色々あって統合した形になったサービス。ただ、後述するYouTubeプレミアムと混同しやすいので、どちらを利用するべきかは事前に検討した方が良さそうです。

広告なしの再生、オフライン再生、画面ロック時の再生など、YouTube の新しい音楽ストリーミング サービスをメンバー全員でお楽しみください。
ファミリー • 1 か月間無料トライアル • 以降 ¥1,480/月 • 同世帯で家族 5 名(13 歳以上)まで追加できます。
試用期間が終わる 7 日前にお知らせします
定期請求 • いつでもキャンセル可能
- 家族アカウント6人まで利用可能
- オフライン再生
- 広告なし
- バックグラウンド再生に対応
- 定額料金
https://www.youtube.com/musicpremium/family
YouTube プレミアム

ファミリー • 1 か月間無料トライアル • 以降 ¥1,780/月 • 同世帯で家族 5 名(13 歳以上)まで追加できます。
試用期間が終わる 7 日前にお知らせします
定期請求 • いつでもキャンセル可能
https://www.youtube.com/premium/family
- 広告なし
- オフライン再生
- バックグラウンド再生
- YouTube Music Premiumも利用可能
- 1,780円/月
いつの間にかYouTube Musicも統合されて、基本的にはYouTube Premiumを契約すればいいという形に落ち着きました。以前はGoogle Play Musicも存在していたので、まじで「音楽聴くにもどのサービスにしたらいいのかわからない」状態が改善されて何よりです。
ただ、根本的に「子供に自由にどYouTubeを見せるべきか」から考える必要があります。子供用にはYouTube Kidsというサービスもあり、こちらも広告なし、オフライン再生での利用ができます。
YouTubeテレビ
ABC や CBS、FOX、NBC、その他人気のケーブル ネットワークのライブ TV をストリーミング視聴できます。最大 6 人のファミリー メンバーがそれぞれ自分のクラウド DVR を手に入れることができます。保存容量が足りなくなることは決してありません。
https://tv.youtube.com/welcome/?utm_servlet=prod&utm_source=gfpage&utm_medium=youtubetv&utm_campaign=gfpage_0517
まだ、日本人には魅力的なラインナップとは言えませんが。
逆に、日本で海外メディアが気になるという方はとりあえずYouTubeのファミリーシップを購入してしまうという手もある。日本のメディアが追加されるとしても版権軽そうなNHKくらいですかね。NHK、大体の動画配信サービスにチャンネル持ってるし。
Google Playのアプリを共有する
Google Playで購入したアプリは、ファミリーグループ内で共有できます。ファミリーグループ自体は自分で作成します。
Google Play ファミリーライブラリ
Google Play ファミリー ライブラリを使用すると、Google Play で購入したアプリ、ゲーム、映画、テレビ番組、電子書籍、オーディオブックを最大 5 人のファミリー メンバーと共有できます。
登録料などはなく、設定をするだけで利用可能。
設定方法
- PlayStoreアプリを起動
- 左上のメニュー アイコンを選択
- [アカウント情報] を選択
- [ファミリー] を選択
- [ファミリー ライブラリに登録] をタップ
アプリ内課金は共有されないので、もし「有料アプリ」と「体験版アプリでアプリ内課金でアップグレード」するパターンがある場合は最初から有料で購入するのがお勧め。
Google Play パス
2019年にアメリカ内でのサービスとして開始された、Google版のアプリのサブスクサービス。
根本的に、Google Play Passはゲーム以外も対象としているのがポイント。脳死でゲームだと思い込んでいた。
2020年にはヨーロッパ9カ国でサービスが開始。日本でサービス開始となる噂は聞かない。
https://play.google.com/about/play-pass/
Stadia
ゲームサブスクはあまり熟成していきませんが、AppleならAppleArcade、GoogleもStadiaがあるのでグループ内で競合している。



ゲームのサブスクに関してはSonyに期待しているけど、窓口の話だからディベロッパーがリリースしたいところで開発して出せばいい。人気が出てから、AppleやGoogleが買い取ればいいさ。
Stadiaもプレイパス同様、まだ国内でのサービスは始まっていません。さらに、Googleは自社内でのStadiaゲームの開発スタジオも閉鎖したというニュースもあり、暗雲は立ち込めている。
ファミリー共有では、プレイするゲームや利用時間を制限することができる。日本版がリリースされない限りはなんとも言えないけども。
家族の情報を共有する
情報共有というとなんだか大事のようですが、カレンダーやフォトライブラリなどを家族全員で共有して、閲覧したり編集したりできるようになります。
Google One

Apple Oneのような各種サービスのバンドル系かと思ったら、ストレージサービスなんですね。クラウドデータ容量の月額支払い。
5人まで招待可能で、ストレージ容量を共有できる。ファミリー用の特典も全員で共有可能。
ストレージ容量は、各自の割り当てなどはできないので、ファミリーメンバーの誰かがデータを詰め込みすぎると家族全員がパンクする。
Google Oneの料金一覧表
容量 | 月額 | 年額前払い | Googleサポート | ファミリー共有 | メンバー向け特典 |
15GB | 無料 | – | × | × | × |
100GB | 250円 | 2,500円 | ○ | ○ | ○ |
200GB | 380円 | 3,800円 | ○ | ○ | ○ |
2TB | 1,300円 | 1,3000円 | ○ | ○ | ○ |
AppleのiCloudストレージサービスと比べると、100GBはお得な感じがしますね。

iCloudは50GBから有料で、次が200GBで400円。ただ、この200GBとApple Musicを契約する場合はAppleOneというサービスでApple TV +とAppleArcadeも使えるようになるので、この辺りのバンドルがGoogleにも来そうな気がします。

Google Keep
Googleのメモアプリ。共有することでメンバーであるファミリーが編集可能。ちなみに、Google Keep自体はiPhoneでも使える。つまり、iPhoneでも共有もできる。
Google カレンダー
ファミリーグループが作成されると、勝手にファミリー用のカレンダーも作成される。グループメンバーを追加することで、予定の共有や修正も簡単にできる。口頭伝達を撲滅したい私としては、こういったカレンダーアプリに予定を登録したのちに、口頭はリマインド程度の声かけでいい。長々説明されると逆に全部忘れる。ツール使ってくれ。
Googleカレンダーは利用しやすいので、ファミリー共有じゃなくてもプロジェクトチームなどでの予定の共有にも使って欲しい。最終的には、自治体のゴミカレンダーや、勤務表もカレンダー活用してエクスポートできるようにしておいて欲しい。

勤務変わったの伝え忘れられて、通勤時間片道1時間の私は、職場について何度絶望したことか。
Google フォト
Keep、カレンダーと同様に、iPhoneでも利用可能。

Googleフォトは、大規模な改悪はあったものの、それでも一番家族で写真を共有しやすいサービスだと思います。

Google Homeアプリ/アシスタントの共有
私はApple系のHomekitでスマートホームの基礎を構築していますが、Google Homeも認知度としては高く、AlexaやSiriに拮抗する形でGoogleアシスタントも活躍しています。


スマートスピーカーもだいぶ普及しましたが、この辺りの設定の野暮ったさったらないですよね。

Google系の場合は、Nestが起点になると思いますが、その場合はNestアプリで家族と共有する設定を行なっていきます。
重要: Nest アプリを使用していて、Google アカウントにまだ移行していない場合は、Nest アプリで家と、家へのアクセスを共有するユーザーを管理してください。
Google Home アプリでデバイスを整理、管理するには、家を作成します。その後、家のメンバーを招待して、家とそのデバイスの管理を共有できます。
たとえば、グループ化したリビングルームのスピーカー、オフィスの照明、サーモスタットを家に追加し、その家のメンバーに家族を招待できます。
https://support.google.com/assistant/answer/9155535?hl=ja
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