Handoffが急に使えなくなったときは、いきなりApple Accountからサインアウトするより、まず基本条件から順番に確認するのがおすすめです。
最初に見るのは、次の5項目です。
- 同じApple Accountでサインインしている
- Wi-Fiがオンになっている
- Bluetoothがオンになっている
- Handoffがオンになっている
- 対応するOS・機種・アプリを使い、端末同士が近くにある
ここまで問題がなければ、Handoffのオン・オフ、アプリの開き直し、端末の再起動と、影響の小さい操作から順番に試していきます。
この記事では、Handoffそのものが使えない場合を中心に、iPhone・iPad・Macの設定場所と確認順をまとめます。
この記事で分かること
- Handoffが動くための基本条件
- Mac・iPhone・iPadでHandoffを確認する場所
- Handoffアイコンが表示される場所
- つながらないときに試す順番
- ユニバーサルクリップボードやiPhoneミラーリングとの違い

iPadとMacBookを並べて仕事していると、なんだか自分はできる類の生き物なのではないかと錯覚できるので病みつきです。
それはさておき、Handoffは便利だからこそ、急につながらなくなると困ります。
Handoffとは?コピー共有やミラーリングとは別の機能
Handoffは、あるAppleデバイスで始めた作業を、近くにある別のAppleデバイスへ引き継いで続けるための機能です。
たとえばMacのSafariで見ていたページを、近くのiPhoneやiPadから続きを開く、といった使い方ができます。Safariやメール、マップなどのApple製アプリだけでなく、一部の他社製アプリもHandoffに対応しています。
対応状況はアプリ側にもよるので、「このアプリなら必ず同じアプリが開く」とまでは考えないほうが安全です。
これは仕様の話ではなく私の使い方の話ですが、ブログを書いていると、Macで調べ物をしていて「これをiPadでも見たい」と思うことがよくあります。そんなときにHandoffが使えると、URLを送り直す手間がなくてかなり快適です。
Handoffと似たApple連係機能の違い
Handoffと一緒に語られやすい機能には、それぞれ別の役割があります。
| やりたいこと | 主に使う機能 |
|---|---|
| 別端末で作業の続きを開く | Handoff |
| コピーした文字や画像を別端末へ貼り付ける | ユニバーサルクリップボード |
| ファイルを別端末へ送る | AirDrop |
| 画面や音声を別の機器へ映す | AirPlay |
| MacからiPhoneを操作する | iPhoneミラーリング |
特に混同しやすいのがユニバーサルクリップボードです。
Macでコピーした文章をiPadへ貼り付ける、といった機能はHandoffそのものではありません。ただし、ユニバーサルクリップボードを使う条件の一つとしてHandoffがオンになっている必要があります。
「作業を引き継げない」のか、「コピー&ペーストだけできない」のかで、確認する対象を分けると原因を探しやすくなります。
Handoffが使える前提条件を確認する
Appleが案内しているHandoffの基本条件を、最初にまとめて確認します。
同じApple Accountでサインインしている
Handoffで連係するデバイスは、同じApple Accountでサインインしている必要があります。
以前の記事では「iCloudへログイン」という表現を中心にしていましたが、現在はApple Accountとして確認します。
まずMac、iPhone、iPadで、利用しているApple Accountが同じかを確認してください。
Wi-FiとBluetoothがオンになっている
Handoffを利用するデバイスでは、Wi-FiとBluetoothの両方をオンにします。
ここで重要なのは、「同じWi-Fi名、同じSSIDへ接続しなければならない」と決めつけないことです。
Apple公式のHandoff基本条件では、Wi-Fiがオンであることが案内されています。同一SSIDを必須条件として扱う必要はありません。
Bluetoothについても、Handoffのために端末同士を手動でペアリングすることを標準手順にはしません。まずはBluetoothがオンになっているかを確認します。
Handoffをオンにする
Apple Account、Wi-Fi、Bluetoothだけでなく、それぞれの端末でHandoff自体が許可されている必要があります。
設定場所は次の章で確認します。
端末同士を近くに置く
Handoffは、近くにある自分のAppleデバイス間で作業を引き継ぐ機能です。
切り分け中は、Mac、iPhone、iPadを近くに置いた状態で試したほうが分かりやすくなります。
OS・機種・アプリが対応しているか確認する
Handoffには対応するOS・機種の条件があります。
古い記事では「macOS X Yosemite」「iOS 8」などの固定条件を載せていましたが、この一覧は時間とともに古くなります。
対応状況は、Appleの「Apple製デバイスの連係機能と必要条件」で現在の条件を確認してください。
Mac・iPhone・iPadでHandoffの設定と表示を確認する
基本条件に問題がなければ、それぞれの端末でHandoffがオンになっているかを確認します。
MacのHandoff設定
Macでは、現在のmacOSではおおむね次の経路から確認できます。
システム設定 → 一般 → AirDropと連係(またはAirDropとHandoff)
ここにあるHandoffに関する設定がオンになっているか確認します。
古いmacOSでは「システム環境設定」など名称が異なる場合があります。以前の記事に掲載していた設定画像は2018年当時の画面なので、現在の設定場所を確認する資料としては使用しません。
iPhone・iPadのHandoff設定
iPhone・iPadでは、次の経路を確認します。
設定 → 一般 → AirPlayと連係(またはAirPlayとHandoff)→ Handoff
Handoffがオフになっていればオンにします。
Handoffが動いているとアイコンはどこに出る?
設定がオンでも、実際にHandoffを検出できているか分からないことがあります。
対応アプリを使っている状態では、Handoffの入口が次の場所に表示されます。
- Mac:Dockまたはアプリスイッチャー
- iPhone:アプリスイッチャーの下部
- iPad:Dock
たとえばMacでSafariを開いた状態でiPhoneを確認し、Handoffの入口が現れるかを見ると、機能しているかを判断しやすくなります。
表示されない場合は、次の順番で切り分けていきます。
Handoffできないときは、この順番で確認する
ここからが本題です。
いきなりApple Accountをサインアウトするのではなく、影響の小さい確認から進めます。
1. 対応アプリを開き、端末同士を近づける
まずはHandoffが動作する条件を単純にします。
たとえば一方の端末でSafariを開き、もう一方の端末を近くに置いてHandoffの入口が表示されるか確認します。
ここで表示されるなら、Handoffそのものは動いている可能性が高く、普段使っているアプリ側の対応状況を確認する段階へ進めます。
表示されなければ、次の基本設定を確認します。
2. Apple Account・Wi-Fi・Bluetooth・Handoffを確認する
次の4項目をもう一度まとめて確認します。
- 同じApple Accountを使用している
- Wi-Fiがオンになっている
- Bluetoothがオンになっている
- Handoffがオンになっている
ここでは、Wi-Fi名を無理にそろえたり、Bluetoothで端末同士をペアリングしたりする必要はありません。
基本条件に抜けがなければ、次へ進みます。
3. Handoffをオフ→オンして、アプリを開き直す
設定は正しく見えているのに反応しない場合は、Handoffをいったんオフにしてからオンへ戻します。
そのうえで、Handoffを試しているアプリも一度閉じ、もう一度開いて確認します。
これで改善しなければ、端末側を再起動します。
4. 端末を再起動し、OS更新も確認する
今まで使えていたのに急に使えなくなった場合は、iPhone、iPad、Macを再起動して確認します。
昔のテレビなら叩けば直ったものですが、今の機械は叩かず再起動です。
以前の記事ではiPhone Xなど機種別の再起動方法まで説明していましたが、Handoffの記事でそこまで広げる必要はありません。各端末を通常の方法で再起動し、再びHandoffを試します。
あわせて利用可能なOSアップデートがないかも確認します。
これは「OSを更新すれば必ずHandoffが直る」という意味ではありません。対応条件やソフトウェア側の状態を切り分けるための確認です。
5. VPNなどローカル通信を妨げる設定を確認する
VPNを使っている場合は、ネットワーク設定も確認します。
Appleは、VPN構成によってローカルネットワーク通信が無効になる場合、一部の連係機能を利用できないことがあると案内しています。
VPNやネットワーク制御を利用している人だけ、この項目を確認してください。
何も設定していない人が、最初からルーター設定まで大きく変更する必要はありません。
6. 対応OS・機種・アプリをApple公式条件と照合する
ここまで問題が見つからない場合は、使っている端末とアプリがHandoffに対応しているかを確認します。
「設定画面にHandoffという文字が出るから、この組み合わせなら必ず使える」と判断するのではなく、Apple公式の現在の条件と照合します。
Handoffの設定条件や表示場所については、Apple公式の「Handoffを使ってほかのApple製デバイスで作業を続ける」も確認できます。
7. 改善しなければAppleサポートへ進む
ここまで確認してもHandoffの入口が表示されない場合は、Appleサポートへ相談する段階です。
以前の記事ではApple Accountから一度サインアウトし、再ログインする方法も紹介していました。
ただ、私はこれを気軽にやりたい方法だとは思っていません。写真やSafariなど、Apple Account経由で同期しているデータの再同期や再ダウンロードに手間がかかる可能性があるからです。
少なくとも「Handoffが動かないから、とりあえずサインアウト」は初期手順には置きません。
どうしても試す場合は、同期状態やバックアップを確認したうえで、Appleサポートの案内も含めて判断するのが安全です。
Handoffでよくある勘違い
コピー&ペーストだけできない場合もHandoffを見る?
MacでコピーしたものをiPhoneやiPadへ貼り付ける機能は、ユニバーサルクリップボードです。
Handoffそのものとは別機能ですが、利用条件としてHandoffがオンになっている必要があります。
コピー&ペーストだけができない場合は、Handoff全体が使えないのか、ユニバーサルクリップボードだけに問題があるのかを分けて確認してください。
Apple公式にも「ユニバーサルクリップボードを使ってAppleデバイス間でコピー&ペーストする」として条件がまとめられています。
同じWi-Fi名・SSIDにつなぐ必要はある?
Apple公式のHandoff基本条件では、「同じSSIDへの接続」は必須条件として案内されていません。
まず確認するのは、Wi-Fiがオンになっているかです。
ただし、VPNなどでローカルネットワーク通信を遮断する構成では連係機能へ影響する場合があるため、特殊なネットワーク設定を使っている場合はそちらを確認します。
Handoffアイコンはどこに表示される?
MacではDockまたはアプリスイッチャー、iPhoneではアプリスイッチャーの下部、iPadではDockを確認します。
アイコンが出なければ、この記事の「Handoffできないときは、この順番で確認する」に戻って基本条件から切り分けます。
Apple以外のアプリでもHandoffは使える?
一部の他社製アプリもHandoffに対応しています。
ただし、すべてのアプリが同じ挙動をするわけではありません。利用したいアプリ側がHandoffに対応しているかを確認してください。
Chromeについても、確認できていない具体的な起動挙動をこの記事では断定しません。
Handoffではできないことは別の連係機能を使う
Handoffは便利ですが、Appleデバイス間のすべての連係を担当する機能ではありません。
MacからiPhoneそのものを操作したいなら、HandoffではなくiPhoneミラーリングの用途です。
iPhoneやMacの画面をテレビやプロジェクターへ映したいなら、AirPlayを確認します。
離れた場所にあるMacを操作したい場合も、Handoffではありません。そうした用途は、iPhone経由でMacをリモート操作した記事のほうが近くなります。
「Apple製品同士をつなぐ」という点では似ていますが、やりたいことから機能を選ぶと迷いにくくなります。
Handoffできないときの確認順まとめ
Handoffが使えないときは、Apple Accountからのサインアウトのような大きな操作から始める必要はありません。
まずは、
- 同じApple Accountか
- Wi-FiとBluetoothがオンか
- Handoffがオンか
- 端末同士が近く、対応アプリを使っているか
- 対応OS・機種の条件を満たしているか
を確認します。
問題がなければ、Handoffのオフ・オン、アプリの開き直し、再起動、OS更新の確認、VPNなどのネットワーク設定と順番に進みます。
それでも改善しなければ、Apple公式の対応条件を確認したうえでサポートへ進むのが安全です。
Macで調べたものをそのままiPadへ持っていける環境は、一度慣れるとかなり快適です。便利だからこそ、つながらないと困る。
そんなときに、この記事の上から順番に確認すれば、どこで止まっているのかを切り分けられるようにしておくのが一番だと思います。



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