Appleって、クリエイターや医療業界でかなり使われている上に、教育機関でも導入が進んでいるのに、ユーザー側が知らないサービスって意外と多いのです。

それって、利用する側からしたらチャンスを丸々不意にしているもったいない話だよね。
というわけで、このページでは、一般的なユーザーでも知っておくべき、「教育現場で使われるAppleのサービス」の情報を簡潔にまとめていきます。
学校で学ぶ際に知っておきた「教育とApple」の話
小学校進学後の勉強のサポートをしてくれるAppleのデバイスやサービスについての話題から。

プログラミングが必修化した上に、コロナの影響で学習機会が奪われていくこどもたちのためにできることは何なのか、考えたいと思います。
プログラミング(コード)の学習
まずはキャッチーな話題として、「プログラミング教育」に関連したものを。
プログラミングが必修化
プログラミング教育が必修化される運びとなっています。
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1375607.htm

プログラミングと言うと、「コード作成」とごちゃごちゃになりそうですが、教育の場面でのプログラミングは、ほぼほぼ「論理的思考」の授業のようなものです。

もっとわかりやすく言えば、コンピュータと正しい言語で会話できるようになる、といったところですね。
実際、AIの自動翻訳が精度を上げる現在、英語を学ぶよりもプログラミングを学んだ方が汎用性が高いという意見(私見)もあります。
プログラミング学習の必要性を補足
簡単に必要性について説明しておくと、今の子どもたちが大人になる頃には、雑務・業務の大半がAIで動くようになっています。

大人たちが想像する「AI世界」までは届かず、あくまでも仕事・生活の補助のような役割だと考えられます。
これらのAI・ロボティクスと上手に付き合っていくには、機械(プログラム)に正しい指示を出す必要があります。
全員が完璧に理解する必要はない
ほとんどの人にとっては、プログラム単位での指示を出すことはないと思いますが、その構造を理解しておくことはトラブルが起きたときの対処方法・洞察力の育成につながります。

その目的に適ったレベルでプログラミングを理解できる子は一握りでしょうけどね。大半は、課題をこなすレベルにとどまるかと。

課題をこなすだけの人材は、言い換えるとプログラミングに置き換えられるリソースなわけだけど、皮肉が効きすぎてるから声には出さないでおく。
AIを活用できる人材に
はっきり言ってしまえば、「AIに使われる人間」と「AIを活用する人間」で生き方が全く異なる世界になっていくとも考えられます。

こどもたちにはAIを活用して、より豊かな社会で生活してほしいと思っています。

そのためには、まずは「機械の行動基準となるプログラム」が、どのように成り立っているかを知ることは大事ってことですね。
Apple でのコード学習
先述の通り、プログラミングとコードはまた少し学習の意図が異なるのですが、どうせ学ぶなら「クリエイター」側に回った方が圧倒的に将来性が高いです。
Everyone Can Code
小学校低学年レベルでも、コードの基礎を学ぶことはできます。好きな子はグッとのめり込むし、大人よりも先にコードが書けるようになる可能性は十分にあります。
教材にはSwift Playgrounds

「Everyone Can Code」が低学年のコード学習プログラムなのですが、この教材となるのが、Swift Playgroundsというアプリです。
「Swift」というのは、Apple系のプログラミング言語です。
学ぶコードがSwiftでいいのか、という大人の声はあると思いますが、コード作成の根幹は大体一緒なので、まずは楽しく、しかも「実際に起動する」コードを書けるようになるのが上達の近道です。
Develop in Swifへ進む
実際にプログラミングスキルを身につけていく場合へのステップアップも簡単です。
Xcodeという、Apple系のアプリ開発ソフトを使用して、一定期間でiOSアプリなどを制作できるようになります。
実際に動かす
プログラミング学習が最も捗る、好奇心を刺激する一番の要因は「実際に自分の指示通りに動かせる」ことだと思います。
実際に自分で組んだコードで「思ったように動かせず」に試行錯誤するプロセスこそ大事。画面だけではなく、実際いロボットなどを動かすのが一番いい体験になると思います。
Sphero
Spheroにもいろいろ種類はあるのですが、最初はラジコンのように動かして、徐々に「プログラミング」で動かせるようになっていく、とっつきやすいアイテム。一番シンプルで、逆に汎用性が高いとも言えます。
Jimu Robot
自分で組み上げるロボット、が実際に動いたら最高の体験ですよね。

AnimalやKarBotなど種類も豊富、なのですが、日本だと手に入れづらいのが難点。
Tello
一度はやってみたいドローン飛行、これも今や自分でプログラミングを組んで飛ばす時代に。
https://www.apple.com/jp_edu_1460/shop/accessories/all-accessories/toys-games?page=1
先生も学ぶ
どんどん新しい科目が追加されていき、教育のスタンダードも変化しています。

先生が学びやすいようにサポートしてくれるのが、Appleの素晴らしきところ。
Apple Teacher
Apple Teacherは、指導と学習にApple製品を組み込んでいる教育者のみなさんを支援し、その成果をたたえるための無料のプロフェッショナルラーニングプログラムです。
https://www.apple.com/jp/education/k12/apple-teacher/

私は医療職で、それなりの病院で働いていたので「最先端技術のための勉強」がいかに面倒かは知っています。

自己研鑽という名のサービス残業の始まりです。
実際問題、教職の方達が日々、自分たちの教育をアップデートできているかは疑問。やる気の問題もあるとは思うけど、勉強に割ける時間は皆無でしょうね。
アカデミックプライス
MacとiPadが基本ですが、通常価格よりもずっとお安く、学生・先生は特別価格での購入が可能になります。
https://www.apple.com/jp_edu_1460/shop/
iPad
製品名 | アカデミックプライス(通常) |
iPad Pro(11インチ) | 79,800円(94,800円) |
iPad Pro(12.9インチ) | 94,800円(104,800円) |
iPad Air | 52,800円(54,800円) |
iPad mini | 43,800円(45,800円) |
iPad | 32,800円(34,800円) |
Mac
製品名 | スペック | アカデミックプライス(通常) |
MacBook Air(13インチ) | 1.1GHz 2コア Intel Core i3 8GB 256GB | 93,800円(104,800円) |
MacBook Air(13インチ) | 1.1GHz 4コア Intel Core i3 8GB 512GB | 123,800円(134,800円) |
MacBook Pro(13インチ) | 1.4GHz 4コアIntel Core i5 8GB 128GB | 129,800円(139,800円) |
MacBook Pro(13インチ) | 1.4GHz 4コアIntel Core i5 8GB 256GB | 149,800円(159,800円) |
MacBook Pro(13インチ) | 2.4GHz 4コアIntel Core i5 8GB 256GB | 187,800円(198,800円) |
MacBook Pro(13インチ) | 2.4GHz 4コアIntel Core i5 8GB 512GB | 209,800円(220,800円) |
MacBook Pro(16インチ) | 2.6GHz 6コアIntel Core i7 16GB 512GB | 24,800円(244,800円) |
MacBook Pro(16インチ) | 2.6GHz 8コアIntel Core i7 16GB 1TB | 267,800円(288,800円) |
iMac(21.5インチ) | 2.3GHz Intel Core i5 8GB 1TB(HDD) | 114,800円(120,800円) |
iMac(21.5インチ) | 3.6GHz 4コアIntel Core i3 8GB 1TB(HDD) | 136,800円(142,800円) |
iMac(21.5インチ) | 3.0GHz 6コアIntel Core i5 8GB 1TB(Fusion Drive) | 153,800円(164,800円) |
iMac 5K(27インチ) | 3.0GHz 6コアIntel Core i5 8GB 1TB(Fusion Drive) | 187,800円(198,800円) |
iMac 5K(27インチ) | 3.1GHz 6コアIntel Core i5 8GB 1TB(Fusion Drive) | 209,800円(220,800円) |
iMac 5K(27インチ) | 3.7GHz 6コアIntel Core i5 8GB 2TB(Fusion Drive) | 231,800円(253,800円) |
iMac Pro | 3.2GHz 8コアIntel Xeon Wプロセッサ 32GB 1TB | 513,800円(558,800円) |
Mac Pro | 3.5GHz 8コアIntel Xeon W 32GB Radeon Pro 580X 256GB | 559,800円(599,800円) |
Mac mini | 3.6GHz Intel Core i3 / 8GB / 256GB | 80,800円(82,800円) |
3.0GHz 6コアIntel Core i5 8GB 512GB | 107,800円(112,800円) |
必要なデバイスはiPadで十分
Macbook Airくらい買い与えてもいいとは思いますが、教育機関で使用する分にはiPadで十分です。というより、Apple Pencilが使えることを考えると、廉価版iPadが最強です。

iPadでできないことが出てきて、初めてその解決のためにPC型のデバイスを購入するのでいいと思います。
アプリケーションパックがお得すぎる
お得すぎます。Macを購入する理由の一つにある、動画・音楽のプロレベルの編集ができるアプリが、めっちゃお得です。
アプリケーションパックの価格
21,818円(税別)
バンドルに含まれるアプリリスト(単品価格)
- Final Cut Pro X(¥36,800)
- Logic Pro X(¥24,000)
- Motion 5(¥6,100)
- Compressor 4(¥6,100)
- MainStage 3(¥3,680)
各サービスについて
こどもに買ってあげたいのは、本当にApple製品?
できるようになること
Appleデバイスを教育に選ぶ理由
Appleデバイスを選ぶべき理由は、「すべての人にとって使いやすい」ということにあると思います。

すべての人、というのは、健常者と定型発達者という「大多数」の人が対象ということではありません。身体障害にフィーチャーしたものでもありません。
すべての人が使いやすいというのは、どういうことなのか。Appleの姿勢にはその答えが含まれていると思います。

対象が人だけではなく、環境にも配慮しているのはポイント高いですね。
アクセシビリティについて
Appleを選ぶべき理由のひとつに、「アクセシビリティ」があります。これは、視覚・聴覚・身体機能や、学習障害のある方でも使いやすいようにできる設定のことです。
アクセシビリティとは
アクセシビリティは、なぜか別サイトの方で「アクセシビリティを利用してBANされるか」という記事にしたことがあるのでそちらもご贔屓に。
https://www.apple.com/jp/accessibility/
環境に配慮する
環境に関する情報は公式HPにまとまっているので、ぜひご一読を。当サイトではポイントだけ抑えておきます。
- MacBook AirとMac Miniの筐体は再生アルミニウムを使用
- iPhoneには再生スズ
- iPhone XS Max、Xrでは再生プラスチック
- パッケージの木材繊維は、再生資源or責任ある方法で管理された森林から調達
- 消費エネルギーを低減(2008年よりも約70%)
- Apple Watchではアレルギー反応にも配慮
- デバイスの耐久性能を向上
- Apple Trade Inで下取り
個人情報・プライバシーの管理
教育機関は個人情報が流出しやすい上に、流出した際の情報単価が高いことで有名です。

犯罪者たちは手ぐすね引いて情報流出を待っているわけですが、同時に、教職員の方々の情報管理方法が甘く、個人情報を流出させたニュースを目にします。

2018年の調査では、年間57,628名の個人情報が漏洩しました。
https://school-security.jp/pdf/2018.pdf
個人情報管理は個人ではなく組織・環境の問題
個人情報保護に関しては、個人の責任能力云々を語る前に、まずは漏洩を防ぐ環境を整備するのが大前提です。(簡単にデータを持ち出せる、表示できる学校の管理が圧倒的に悪い)
Apple では、プライバシーを基本的人権と考えています。Apple の製品はいずれも、個人情報を守るため、「誰と」「何を」共有するかお客様一人ひとりが選べるようにするため、一から作り上げられています。当社のすべての製品に、教育機関向けに作られた製品も含め、プライバシー機能や制御機能が組み込まれているのは、そのためです。
https://support.apple.com/ja-jp/HT208525
コロナの影響もあって、これから「在宅授業」がもっと増えていくと思います。

そもそも、リモートでの授業が技術的に可能になっているのに、環境不備のために在宅で授業が受けられないというのは、教育の平等における基本的な理念から外れていると思うのですが話始めると止まらないので割愛。
プライバシーの観点では、生徒の学習状況を把握するために成績がデータ化されるのは当然なのですが、同時にクラウド上で共有されることもあり、「一歩間違えると個人情報が世界中に発信される」危険と隣り合わせにあります。
生徒個人がうっかり漏洩させる可能性もなくはないですが、教育現場でそれが起こると責任問題が管理者側にあると考えられます。
基本的な個人情報の取り扱いの漏洩対策
- 持ち出さない
- 印刷しない
- 暗号化する
- 素の状態で管理しない

仮に「個人情報を入れたバッグが盗まれた」という状態でも、個人情報的な観点からすれば持ち出している時点で管理責任が問われても仕方がないということに。

でも、世の中リモートワークに移行しているから、「安全に情報をやりとりできる」仕組みも大事になりそうだね。
Appleなら、すべての製品に個人情報保護を
当社のすべての製品に、Apple School Manager、スクールワーク、管理対象 Apple ID など、教育機関向けに作られた製品も含めて、プライバシー機能や制御機能が組み込まれているのは、そのためです。
https://support.apple.com/ja-jp/HT208525

Apple デバイスなら、管理用アプリとアカウントで紐づけられるので、新規導入も簡単なのがいいですね。
教育アカウントの管理をサポートする
Apple School Manager
Appleがデータを利用することがないのはもちろんのこと、学校側が管理しやすいような環境が、システム上で厳密に管理されています。
スクールワーク
指導用の教材を共有するアプリですが、スクールワークはApple School Manager上の情報を教育機関側でどこまで記録するかを設定することができます。
子供の個人情報を守る
プライバシーが守られつつ、安全にデータ共有することで、様々な課題に取り組むことができます。
- 教師が生徒のiPadの画面を閲覧する場合、生徒側にも通知が出る
- レポート作成などは対象の生徒アカウントだけで共有可能
- 生徒がデバイスを使ってアプリなどを購入できない
- デバイス・アプリごとに個人情報の設定・記録などの管理が可能

日本人の感覚だと、「親」「先生」がこどもの学習把握のために「勝手にノートを見る」ことは当たり前のように感じますが、一度、外部のプライバシー倫理に照らし合わせるとかなり奇異な感覚だと実感させられますね。
生徒のデータのセキュリティ対策
教育機関から Apple に送信される生徒のデータはすべて、保管時も転送中も暗号化されます。暗号化キーは Apple の安全なデータセンターで保管されます。

Apple側が所持しているデータには鍵がかけられて、教育機関側でしかデータを展開できない仕組みになっているというわけですね。
ユーザーアカウントに含まれる個人情報
個人情報も最小限のものにしておくのが大事です。個人のメールアドレスや住所、電話番号が、学校が保有すべきデータなのかを見直してみるのもいいと思います。

学校からiPadとアカウント配布しているなら、連絡のための電話番号だっていらないことになるしね。

こどもの緊急時の連絡とかもあるから一概には言えないだろうけども。
そもそも、学校がこどものすべての管理をしようとすべきなのか、とかはもう別の話題だね。
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