Dyson V6が壊れないのでいまだに使っているのですが、バッテリー交換が毎年必要なのがネックです。
以前、Yaberというメーカーのバッテリーと交換したら、数分で使用できなくなって痛い目にあったので、今回は懲りずに「Vemico」というDyson V6の互換バッテリーを使用してみたので、簡単にレポートしていきたいと思います。

互換品Vemicoへの交換とレビュー
まずは、「互換品・社外品って使っても大丈夫なの?」と心配される方のために、実際に使ってみた感想や、交換の際の注意点についてまとめていきたいと思います。
Dysonのバッテリー交換の疑問点・不安なところ
まずは、バッテリー交換の際に不安に感じるところなどをまとめていきます。
互換品だと交換は難しくないの?
Dysonのモデルによって異なりますが、基本的にDysonのバッテリー交換は専門的な知識は必要とせず、交換方法についてもバッテリー注文時に交換手順説明書が送付されてきます。
イラストだけで簡単にわかる図になっており、やることといえば、ドライバーでバッテリーを外すだけです。
V6の場合の交換手順については過去記事で解説していますが、一般的なダイソンのモデルのバッテリー交換手順について簡単に解説していきます。
火災事故や初期不良は大丈夫?
互換品や社外品に関しては、メーカーの情報を調べることも難しいケースがあります。また、製造メーカーを偽って販売されるケースもあるため、基本的には安全であると断言できるケースはほぼありません。

そのため、私のような実際に使った人が「これは大丈夫だよ」と情報発信していくことが大事だったりしますね。

でも、悪いメーカーほど、Amazonなどでサクラレビュー(嘘のレビュー)をしていることもあるので、どこの情報かはしっかりと吟味する必要はありますね。
私は経験的に、バッテリーの初期不良品をつかまされたこともあるので、互換品や社外品の、いわゆる「非純正品」については、安い分だけ一定のリスクがある、とは説明しておきたいと思います。
過去の事故例
過去には非純正バッテリーを利用して、火災事故が起きたことがあります。
コードレス掃除機などで非純正バッテリーによる事故がネット購入を中心に増加。安心・安全な商品を見極めるポイントとは
発送されない、発売順延などのトラブルは?
非純正品は海外の業者が取り扱っていることが多く、購入時のトラブルも心配になるところです。
フリマアプリで購入する場合には、個人間のやりとりとなるため、トラブルの原因となる可能性があります。

日本語がうまく通じなくて、トラブル時のストレスに拍車がかかるケースも多いですよね。
すでに在庫が確保されているAmazonの商品を購入するか、評価の良い楽天市場のショップを利用するのが安全かと思います。
Dysonバッテリー交換手順
バッテリー交換の手順と、気をつけることについてまとめていきます。
交換用バッテリーを準備する
まずは交換用バッテリーを準備します。
純正品ではないものの場合、交換することによってメーカー保証が受けられなくなる可能性があります。
また、互換品の品質はピンキリなので、ハズレを引く可能性があることを十分に注意しておきましょう。
互換品・社外品の注意点
- ネジなどの付属品が付いてこない場合もある
- 交換の説明書がない場合がある
- 初期不良が多い
今回はVemicoというメーカーのものを使用し、初期不良はなく安全機能なども動作することは確認しましたが、必ずPSEマークや動作保証のあるものを購入するようにしましょう。
海外製品の場合、知らないメーカーであることがほとんどですが、悪質な業者だとさらに無名メーカー品をシールだけ貼り替えて販売するケースもあります。
Dysonモデルに合わせてバッテリーを取り外す
ダイソンクリーナーのモデルによって、若干、バッテリーの取り外し方法には違いがあります。例えば、V6であればバッテリーはネジ2本で固定されていますが、V8以降はバッテリーは合計3本のネジで固定されています。
さらに、V11やV12で採用されているボタン着脱式で簡易に交換ができるクイックインバッテリー機能が搭載されたモデルもありますので、それぞれの型番に合わせた方法でバッテリーを取り外します。
着脱式バッテリーの互換品は大丈夫?
2022年4月現在は、需要の問題として、まだ最新の着脱式バッテリーモデルの互換品の数は多くありません。
基本的にはリチウムイオン電池の容量などは互換品でも問題はありませんが、着脱式バッテリーの場合、接触不良などの粗悪品をつかまされることで使用が困難なケースがあることが予測されます。
社外品・互換品を購入する場合には、必ずレビューなどを確認して、実際に使用している方がトラブルに遭っていないかを探すようにしましょう。
バッテリーを装着する
交換用のバッテリーを装着します。純正品であれば使用してみて初期不良さえなければ大丈夫ですが、社外品・互換品の場合は初期不良で重大な事故が起きる可能性があります。
特に、バッテリー関連においては発火事故が重篤であるため、必ず初回運転・充電時は注意するようにしましょう。
バッテリー装着時の注意点
- バッテリー装着前に、外装に亀裂や膨らみがないか確認する
- 起動する前に、接触不良が起きていないか、接合部にずれや隙間がないか確認する
- 必要があればまずは充電をする
- 試運転をして、異音や異臭が発生しない確認する
- 一定時間使用して、バッテリーが異常な発熱をしないか確認する
- 安全が確認されたら、連続運転して稼働可能時間を測定する
- 充電・エラー表記などのインジケーターが正しく作動するか確認する
まずは、外側から「膨らみ」「液漏れ」などの違和感がないか確認しましょう。
必ず試運転は短い時間だけ行いましょう。発火・発熱する場合には異音・異臭・発煙などの異常がみられることが多く、起動時・充電時がリスクとなります。初回から充電を放置したり、長時間運転はしないようにしましょう。
また、ある程度の安全が確認されたところで、「粗悪品」であるかどうかも確認します。
表記されている容量通りかどうかは、連続運転時間などで評価します。また、バッテリーに問題はなくても、安全制御機能などでうまく起動しないバッテリーもあります。
ある程度の時間運転してみて、明らかにバッテリー切れまでの時間が短かったり、すぐにエラー表記が出たり、インジケーター(バッテリーのエラー表記)が機能しているかを確認していきましょう。
実際に使用したVemicoのレビュー
そんなこんなで安全確認をして、「今回は不良品ではなかった」と言えるVemicoのダイソン互換バッテリーについて簡単にレビューしておきます。
純正バッテリーと同様の交換
まずは交換の手間について。
Vemicoのバッテリーは、外装はシンプルで普通にバッテリーが混入されているだけです。取扱説明書やネジなどの付属品がないので、他のAmazonで売られている類似品と比べると少し心もとなく感じる部分もあります。
ただ、フィルターなどが付与されるもので初期不良を掴んでいる経験があるので、個人的には「とにかくバッテリーさえちゃんとしていれば、余計なものは入っていなくてもいい」と思っています。
バッテリー交換手順はほぼ一緒なので、簡単に説明するにとどめます。
Vemicoバッテリーの外観など


Vemicoの注意書きなど

バッテリー交換まで

まずは、ダストボックスなどを取り外してバッテリーを取り出す準備をします。ダストボックスを取り外さないと回すことのできないネジがあるので、この機会にボックスやフィルターなどを掃除します。

ネジを取り外すと、あとは引っ張るだけで簡単にバッテリーが外れます。交換用のバッテリーに付け替えるだけでOK。

初回起動は無事に確認。バッテリー動作を表すインジケーターも青く点灯しています。
どんなに悪い製品でもすぐに爆発することはそうそうありませんが、見た目から少し怪しいな、という場合には使用を控えて返品しましょう。
連続で10分近く使用できる
今回は、ダイソンV6なので型としてはかなり古いのですが、掃除機は案外壊れない家電なので、バッテリーさえ交換していけば長持ちしてくれます。
純正品で交換した後は1年近くは使用できたのですが、最近は使用時間が強モードだと1分ほどで充電を要求する頼りないスタミナだったので過去に購入していたYABERのバッテリーを再度使ってみたのですが、やはりエラー表記で動かず。
Dyson V6自体を買い替えすることも検討したのですが、ぶっちゃけ最近はスティッククリーナーの方が使い勝手が良く、Dysonが埃被り始めていたくらいなので、買い替えはなしの方向で。比較的安価で購入できるVemicoのバッテリーを使ってみて、ダメならDysonはお役御免とすることに。
しかし、Vemicoのバッテリーは、とりあえずエラー表記が出ることなく、充電時の異常もなし。
連続運転にチャレンジして、MAXモードでカーペットのゴミとりをしてみましたが、Dyson V6を購入したときと同じ力強い働きをしてくれて、ダイソンでしか取れない埃が溜まっていたことが如実にわかる結果に。

連続稼働時間においても、純正品の起動時間がV6は約6分(2,100mAh)であるところ、Vemicoは約10分(3,500mAh)の連続運転が可能でした。

イオンリチウムバッテリーの性能自体は、発売から数年経っていることもあり、互換品の方が優秀なケースが増えてきましたね。
Dysonクリーナーは互換用バッテリーを使用するべきかどうか
交換の詳細な手順に関しては、前回記事である「ダイソンV6のバッテリー交換をする」が便利です。ここでは、メーカーの選び方などを中心に解説していきます。
まずはDysonの保証期間を確認する
互換品を使用するか、純正品を買うか迷う前に、必ず確認しておきたいのは「メーカーの保証期間」です。

保証期間内にバッテリーエラーが起きた場合は、妥当な経年劣化の兆候だとしても、メーカーが交換用バッテリーを無料で送ってくれる場合があります。
互換用バッテリーを購入する前に、バッテリー切れのエラーが表示されたらDysonに問い合わせをしてみましょう。
Dysonのメンバー登録は必要?
Dysonのメンバー登録をしておけば、購入日などの記録が残せるので、やりとりがスムーズになります。前記事に書いてある通り、登録していなくてもカスタマーサービスに電話してエラー表記の内容を確認するくらいで、最低でも一回は無料でバッテリーを送ってくれるようです。
ちなみに、バッテリーエラーに関しては、「赤点滅が12回以上」となりますが、Dysonのモデルによって異なる可能性があるので、メーカーに確認してください。
Dysonのバッテリーは頼りにならない
Dysonって購入するべきじゃないの?という記事が過去に読まれていました。

Dysonバッテリーへの信頼感などを評価し、「純正品で頼りないなら、別に非純正品でもいいか」みたいな動機づけにご活用ください。
ダイソンクリーナーのバッテリー消耗サイン
- 稼働時間が短くなった
- 動いたり止まったりする
- 充電器を接続しても充電しなくなった
- すぐに充電切れのLEDランプが点く
私はすでにバッテリーを複数回交換している手前、「正直、ダイソンのバッテリーは当てにならない」とは思っているのですが、上記兆候があれば必ずダイソンのカスタマーセンターに連絡を取ってみましょう。

相談の記録は早めに残しておくのに限りますからね。
Dysonのモデルによる稼働時間の目安
項目 | V15(Detect) | V12(DetectSlim) | V11 | V10 | V8 | V7 | V6 |
電圧 | 25.2V | 25.2V | 25.2V | 25.2V | 21.6V | 21.6V | 21.6V |
容量 | 3600mAh | 2500mAh | 2600mAh | 2300mAh | 2400mAh | 2100mAh | 2,100mAh |
エコ(モーターヘッド有/無) | 60分/60分 | 50分/60分 | 40分/60分 | 40分/60分 | – | – | – |
通常(モーターヘッド有/無) | 30分/30分 | 30分/30分 | 20分/30分 | 20分/30分 | 30分/40分 | 20分/30分 | 20分/30分 |
強(モーターヘッド有/無) | 5分/12分 | 5分/5分 | 8分/5分 | 8分/5分 | 7分/7分 | 6分/6分 | 6分 |
どうしてもバッテリーは消耗するので、表記通りの時間稼働する期間は短くなるものですが、半分ほどの時間になったり、バッテリーの発熱が強くなるなどの兆候が出てきた時にはバッテリー交換の時期が近づいているサインです。
モデルごとのバッテリー価格
機種名 | バッテリー代 |
V6 | ¥8,800(税込) |
V7 | ¥9,020(税込) |
V8 | ¥9,350(税込) |
V10 | ¥13,200(税込) |
V11 | ¥13,200(税込)固定式 ¥16,500(税込)着脱式 |
V12 | ¥12,100(税込) |
V15 | ¥12,100(税込) |
バッテリー互換のあるモデル
バッテリー | 適合する型式 |
V6, DC74, DC62, DC61バッテリー | SV09, SV08, SV07, HH08, DC74, DC62, DC61 |
V7バッテリー | SV11, HH11 |
V8バッテリー | V8シリーズには、仕様の異なる2種類のバッテリーがあります。 |
V10バッテリー | SV12 |
V11バッテリー | SV14, SV15 |
Dyson Digital Slimバッテリー | SV18 |
Dyson Omni Glideバッテリー | SV19 |
V12 Detect Slimバッテリー | SV20 |
V15 Detectバッテリー | SV22 |
互換品か、純正品か選ぶ際に考えるべきこと
ここからは、互換品のメリットと、純正品のメリットなどを比較していきます。
互換品のメリット
- 安い
- モノによってはよりスペックが高い場合も
- 初期不良の対応が早い場合も
互換品のデメリット
- 初期不良が多い
- 購入トラブルに巻き込まれやすい
- 交換後の故障で、メーカー修理が受けづらくなる
純正品のメリット
- 保証されやすい
- 交換後の故障も対応されやすい
- 安全制御機能が効果的に作用する
純正品のデメリット
- 高い
- それほど長持ちはしない(モデルによるが)
- 安全制御が効きすぎて長時間使用できない
互換品でチェックするべきポイント
- 安全・制御装置の有無
- PSEマークの認証があるか
- 口コミは業者以外のものがあるか
- 「最新版」などの表記ではなく、ショップの取り扱い日などで新しいものを選ぶ
- メーカー保証があるものを選ぶ
- ネジも同梱しているものが安心
安全性を担保する
Dysonの純正バッテリーは、火事などの事故にならないように、過充電とならないように自動で充電が終了するようになっているなどの「安全制御機能」が搭載されています。
互換品においても、同様の機能が搭載されていることが望ましく、購入する場合には以下の表記があるものを選ぶべきだと言えます。
- 電圧異常を察知
- 過充電を阻止
- 短絡保護
- 発熱時の電源オフ
また、日本で採用されている安全基準である、PSEマークの有無なども確認します。
PSEマークとは、電気用品の安全性確保について定められた「電気用品安全法」の基準をクリアした電化製品に付けられるマーク。モバイルバッテリーなどの安全性を確認する際にはチェックしたい記載になります。
口コミのチェック方法
AmazonなどのECサイトでは、基本的には「やらせレビュー」は規約違反となり、処罰の対象となります。
現在は、レビューを書くためには一定の条件をクリアする必要もあり、以前ほどはやらせレビューは見られなくなったと思います。
過去12か月間にAmazon.co.jpで有効なクレジットカードまたはデビットカードによる通算5,000円以上の購入実績が必要です。
プロのやらせレビュワーを除外できる条件ではありませんが、少なくとも低品質なレビューは減る効果はあったと思います。
やらせ口コミの見破り方
- 発売開始直後なのに評価が多い
- レビュー投稿期間に偏りがある
- 日本語が不自然
- 商品説明のようなレビュー
- 商品がAmazonのガイドラインに違反している
フィルターなどの付属品は必要に合わせて
私個人としては、「不要なおまけはリスク因子」と考えているので、「フィルターやネジがついているからこっちの方がお得」という買い方はしないようにしていますが、購入する際には少しでもお得な商品の方が目を引くのは事実。
ただ、純正品が1万円近くするバッテリーが数千円で販売されている時点で、まともな商品であれば利益が出せなくなるもの。これがバッテリーの他にも色々とおまけがついてくるようなら、本来のバッテリーの品質については疑問符がつくものかもしれません。
ネジは固くて破損することも

V6だけかもしれませんが、初回交換時のネジ締めがきつすぎて、ネジは1本ダメにしています。ネジに関しては交換用があると精神的には安心します。
交換した古いバッテリーの処理方法
Dysonに限りませんが、小型リチウム電池はリサイクル資源ですので、家電量販店・スーパーマーケットなどのリサイクル協力店に設置されている「小型充電式電池リサイクルBOX」を利用することができます。
地域によっては、役所や公共施設などに小型充電式電池リサイクルボックスが設置されていることもあります。
使用済みバッテリーの処理方法
- 掃除機からバッテリーを取り出す。
- 電池の種類を確認する。
- バッテリーのケースから見える金属部分の端子部分、または+-の電極をビニールテープや絶縁テープで覆う。
- 地域の小型充電式電池リサイクルBOXを利用するか、ゴミ回収の方法に則り処理する
リチウムのイオン電池の中には可燃性の有機溶媒が入っているため、分解すると発火の危険性があります。取り外しがうまくいかない場合などは、家電量販店や地域のごみ処理案内に相談してみましょう。
おすすめの互換用バッテリーメーカー
Dysonの互換用バッテリーで購入がお勧めできる物に関して紹介していきます。
参考:純正バッテリーの購入方法
ちなみに、純正バッテリーが必要な場合は、Dyson公式オンラインショップや、dyson楽天市場店などで純正バッテリーを購入することもできます。

Vemico
今回購入したVemicoは、Amazonや楽天市場などのECサイトを経由して購入することができます。
Yaber
過去記事でトライしたYABERのバッテリーだとこんな感じになります。

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