久しぶりに家電系のレビューを書いていたら、「オゾンで脱臭」というキーワードを目にして、これはなんだか気になると思って調べてみます。
そもそも「オゾンで脱臭できるの」という脱臭効果の部分と、安全性などについて考えていきたいと思います。

我々世代にとってのオゾンは、「オゾン層」で公害のイメージだから、なんとなく危ない機能なんじゃないかと思ってしまうのですよ。
知っておきたい「オゾン」の効能と危険性
まずは、空気清浄機として「オゾン発生器」が利用できるのか、オゾンの効果や危険性についてまとめていきたいと思います。
オゾンが利用されているシーン
まずは、実際に「オゾン」という物質がどのような場面で使われているのか、簡単にまとめていきたいと思います。後半では詳細に解説しますが、そこまで読むのは面倒なので「実際に使われている事例があるよ」という参考程度に。
- 上下水道の処理
- プールや水族館で使用する水の殺菌
- クリーンルームの殺菌方法
- 食品・食器などの洗浄
- 食品保存のための貯蔵庫
ポイントとしては、人体が摂取するようなものの殺菌では、残留薬品などが出ないオゾンが好まれる場面が多いこと。

オゾン自体は有効的に利用できるけど、だからと言って実際に人が生活する空間にオゾンガスを充満させるのは危険だから注意が必要ですね。

どういう製品なら有効で、安全なのか、なんてことをこの後、解説していこうと思います。
オゾンの安全性について知りたい
まずは、簡単にオゾンの安全性について解説します。ちょっとだけ知りたい方向けの情報です。
オゾンの濃度と危険性
まず、一定の濃度になると、オゾンは臭いもあるので気付けます。また、濃度が濃くなりすぎると、症状として現れるようになります。
オゾン濃度 | 作用(感じ方・症状) |
0.01~0.02ppm | 多少の臭気を覚える(やがて慣れる) |
0.1ppm | あきらかな臭気があり、鼻やノドに刺激を感じる |
0.2~0.5ppm | 3~6時間暴露する(吸い込み続ける)と視覚が低下する |
0.5ppm | あきらかに上部気道に刺激を感じる |
1~2ppm | 2時間暴露で頭痛、胸部痛、上部気道の渇きとせきが起こり、暴露を繰り返せば慢性中毒にかかる |
5~10ppm | 脈拍増加、体痛、麻酔症状が現れ、暴露が続けば肺水腫を招く |
15~20ppm | 小動物は2時間以内に死亡する |
50ppm | 人間は1時間で生命危険となる |
オゾンの力で除菌・消臭|株式会社 ジェイ アンド ダブル トレーディング
殺菌作用があれば、当然人体にも影響があるわけです。オゾンの安全性としては、低濃度であれば症状などは怒らないようですが、殺菌効果とのバランスもあるので、「安全に処理されているか」をチェックすることが重要だと考えます。
この辺り、紫外線の殺菌効果とも似たような話になりますが、上下水道の処理にも使われるように、薬品などに頼らずに殺菌処理をする際には活用しやすい物質だとも言えます。

一定濃度になれば、自然と悪臭で気づけるものだから、気づかずに暴露し続けて致命傷を負う、なんてことはなさそうだね。
小型オゾン発生装置認定マーク制度
オゾンは濃度管理をしないと危険なものでもあるので、安全性を担保するために、認定マークの制度があります。
オゾン発生装置を製造する事業者(輸入業者も含む)の生産・品質管理体制、アフターサービス・クレーム処理体制、またその製造事業者で製造される製品(型式)が安全かつ有効に使用できる品質を有しているかどうかを、日本オゾン協会が独自に定めた基準をもとに審査し、その基準をクリアーした製造事業者や製品(型式)を認定する制度です。
オゾンの効果について知りたい
まずは「オゾン」の効果について簡単に説明します。
どうしてオゾンは殺菌に効果があるのか
そもそも、殺菌などに使われる処理方法は、どうして病原性微生物を無毒化できるのか、という話になってきます。
説明のために少しだけ食中毒の話をしますが、基本的には「有害微生物」の処理に通じるところなので少し我慢してお読みください。
感染や食中毒はどうして起こるのか
まず、有害微生物にもいろいろ種類がいるので一概に言えることではないのですが、例えば食中毒においては、「体の中に存在するから調子が悪くなる=感染型」と、「微生物自体はいても問題ないけど、微生物が作る毒素が悪さをする=毒素型」がいます。
食中毒に限らず、感染が成立しないようにするには、原因となる有害微生物を「体の中に入れない」こと、「増やさない」ことが大事であり、そのためには周辺環境から微生物がいない状態にすることが大事であるとも言えます。
微生物をやっつける方法
微生物をやっつける方法としては、対象となる微生物の性質に依存するところではあるのですが、微生物によって増殖に好ましい条件が違い、また耐性もそれぞれです。つまり、やっつけ方は微生物に合わせる必要があるという大前提があります。
ただ、多くの微生物にとって有効な方法として、以下のような方法が「殺菌・除菌方法」として用いられています。
- 塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウムなど)
- 洗剤(界面活性剤)
- アルコール
- 加熱
- 紫外線
- 二酸化塩素
- オゾン
どのような方法で殺菌するかは、対象となる微生物次第ではあるのですが、とりあえず「オゾン」は選択肢のひとつであることは間違いありません。
オゾンが殺菌方法として有効な理由

オゾンは、化学式では(O3)で、酸素原子が3つ結合している状態のものです。
酸化力がフッ素に次いで高く、別の物質とも反応しやすい特性があるので、ウイルスや菌、においの元となる物質と結びつくことで、殺菌・消臭効果が得られます。

ウイルスなどの構造はシンプルで、核酸をタンパク質の膜でつつんでいるだけ。このウイルスを形作っているタンパク質を破壊することで、ウイルスの増殖を抑える=無毒化が期待できます。
反応した後も、基本的には酸素に変化するだけなので、化学変化上は安全なようにも見えます。実際に、オゾン発生器を販売する会社は「オゾンは酸素しか生み出さないので安全!」と謳っているところは多く見受けられます。

とはいえ、そもそものオゾンが酸化作用が強いので、人体を構成する組織にも悪影響を与えるものです。高濃度オゾンの中では生命の危険にもつながります。

簡単に言えば、基本的にはどんな有機物に対しても酸化させるほど強い力を持っているのがオゾンであると言えます。人体だけ選択的に守るようなことはできません。

もちろん、人体の表面はウイルスとは違って、皮膚などの体を守る組織が何層にもなって守ってくれているので、濃度を薄めることでウイルスだけを死滅することはできます。ただ、人間の組織にも反応は起きている点には注意が必要です。
一方で、殺菌作用として有効な濃度を維持する必要もあります。この辺りが、「安全であること」と「確実な殺菌効果を得ること」のバランスの問題であったりもするので、考えていきたいところです。
オゾンを殺菌に利用するメリット
- オゾンは反応して酸素になるだけで有害物質を出さない(残留毒性がない)
- 酸化力はフッ素に次いで高い
- 一部の材質変化を除いて、さまざまな材質のものに利用しやすい
- 耐性菌ができない(薬剤消毒では耐性菌が生まれることも)
オゾンが「酸化作用が強いので殺菌効果として有効」という説明はしましたが、他の殺菌作用のある方法に比べて、特にオゾンが優れているというのは、「気体であること」と「酸素しか排出しない」ことだと思います。
オゾンは元々、地球上に自然に存在する物質でもあるので、使用する濃度さえ間違えなければ安全であることに間違いはありません。
酸化作用が強いので、ゴムなどの一部の材質に関しては劣化させてしまう危険性がありますが、多くの無機物に関しては反応しないというのもメリットだと思います。
ケースごとのオゾンの効果
ここは読み飛ばしていいところですが、オゾン発生器は「感染」や「消臭」に本当に有効なのか、あたりのことについて役立つ基礎知識についてまとめていきたいと思います。
本当に感染予防効果はあるの?
コロナウイルス感染の拡大を受けて、自分の身を守るためにウイルスに効果のあるとされる商品が売れています。
売れるものには、偽物のような商品も混じってくることが多く、特に健康にも大きく影響を与えるものでもあるため、「できれば失敗したくない」と感じるのも無理はありません。
私は医療従事者であることもあり、マユツバ系の民間療法や健康商品を色々と記事にしたりもしているのですが、「オゾン」は健康にどんな影響があるのかも少し解説してみようかと思います。
ウイルスにも有効だという研究結果がある
オゾン関連の商品を販売しているところが、軒並み「ウイルスにも有効」だと実証した研究結果が出たことを引用しています。この辺りを少し紐解いてみたいと思います。
本学の村田貴之教授が人体に安全な低濃度オゾンガスで新型コロナウイルスを不活性化できる事実を世界で初めて発見しました

簡単に言えば、人体には無害な濃度のオゾンガスでも、ウイルスには効果があるよ、という研究結果が出たみたいです。
とりあえず、一定の環境内においては人体に無害であるとされる濃度でもウイルス量を減らすことには有効だとされています。
だからと言って「感染予防として有効か」というと話は別で、密閉空間の中で、1時間近い時間に一定濃度に保たれたオゾンを維持しておくことで感染性が減少しているというだけの話です。

殺菌効果と感染予防対策は、必ずしも両立しません。人間の生活に入ってくる以上、使用環境によっては効果がなくなったり、人体に悪影響が出る場合があるからです。
効果があるより、安全かどうかが大事
先述の通り、オゾンは酸化作用が強く、ウイルスに効果があること自体は不思議ではありません。大事なのは、「有効な濃度で人体にも安全に使用できるのか」というところだと思います。
感染成立をシャットダウンできるか
感染成立する場合は、ほとんどの場合が「感染した人」から直接唾液などが付着して、付着した唾液などを自分の体内に入れてしまうことで成立しています。
そもそも、空気感染のような特殊な感染経路を取らないほとんどの感染性微生物の場合は、「感染者と適切な距離をとる」ことが大事ですし、むやみやたらに汚染した可能性のある手で口や目を触らないということの方が大事だったりします。
とはいえ、新型コロナウイルスのような感染性の高いウイルスの場合は、長時間空気中でも感染効果を保持したまま存在しているという見立てもありますので、補足的に利用するのは効果があるのかもしれません。

個人的な見立てとしては、オゾンが空気中のウイルスと反応するよりは、人体にじんわりダメージを与え続ける効果の方が高いとは思います。
しかも、ウイルスを含んだ飛沫を直接防ぐ効果としては期待できないので、オゾン発生器があっても結局、感染はしてしまうと思います。
部分的な除菌効果なら期待できる
オゾン発生器で、オゾンガスを空気中に散布してウイルス殺菌をする方法に関しては完全な感染予防にはならないと思いますが、一方で、「空気清浄機などで汚染したフィルターの殺菌」などの部分的なオゾン活用方法に関しては有効かな、と思っています。
例えば、オゾンガスのメリットは気体であること。感染が発生した施設の一部の部屋などを殺菌する際に、少し濃度の高いオゾンガスを室内に発生させて、除菌させるような使用方法はいいのかな、と思います。
除菌後はしっかり換気をすることで安全性は保たれますし、基本的には人体には無害な濃度で運用するのが良いかと。
ただ、施設の一部の部屋だと、密閉がうまくできずに高濃度オゾンが漏れてしまう可能性があるので、陰圧や気流の調整がうまくできる環境は必要だと思いますけどね。
また、空気清浄機やエアコンのフィルター、加湿器などの噴霧口や貯水タンクなど、清潔を保たないと部屋全体の空気が汚染する原因となるようなものに関して、定期的に除菌する方法としてオゾンを活用する方法はあるかもしれません。

密閉空間の中でオゾンガスを発生させるイメージになります。こちらも濃度管理が大切となりますし、人体に影響のない密閉空間の場合は「紫外線殺菌」などの方が相性がいいかもしれません。
脱臭効果はあるの?
私は医療分野は資格は持っているのですが、脱臭に関しては確かなことは言えません。
ただ、オゾンの性質上、強い酸化効果があることを考えれば、においの原因物質と反応することで消臭効果が得られることは容易に想像できます。
においの原因物質はオゾンで倒せるのか
そもそものにおいの原因物質というのは、硫黄化合物や窒素化合物。脂肪酸類や菌、カビなどの微生物です。
においの原因物質も、オゾンと反応させることで性質を変化させ、においをなくす効果が期待できます。
さらに、においの原因となるような食品などの劣化を促す微生物の増殖を抑えることで、においの発生にも予防的に働く効果も期待できます。

私なんかは、むしろ食品の酸化が進んで劣化を促すんじゃないかとか思うんですけど、案外そうはならないんですね。野菜の洗浄などにもオゾンが使われていますし。
問題は、効果のある濃度までオゾン濃度を高めた場合は、人体にも酸化作用が及ぶため危険性も隣り合わせだということ。
安全にオゾンを使用するには、オゾンを密閉した空間でのみ発生させるようにするか、人体に安全な濃度で運用するか、水などにオゾンを溶かして利用するか、ということが考えられます。
オゾン自体は難溶性で「水に溶かして使う」ということは難しそう。でも、水処理にもオゾンは積極的に利用されていることもあり、使い方を工夫すれば選択的な殺菌効果も期待できるのかもしれない。
実際にオゾンが活用されているシーン
オゾンが活用されているシーンをまとめていきます。
水の処理にもオゾンが活用
フランスでは、水の殺菌処理方法として、日本で利用されているような塩素消毒ではなく、オゾンによる消毒が主流とされています。
また、日本でも一部の地域はオゾン処理による浄水場が設置されています。
塩素消毒と置き換わるものとしては、プールや水族館などで利用する水に関してもオゾンが活用され始めています。

工業用の排水処理なんかにも利用されているケースがあるそう。余計な薬品を付与することなく、新たな公害を生み出さない方法として活用されているみたいですね。
食品・食器の殺菌
水の処理と近いものがありますが、人間が直接口にするもの、体内に摂取するものに関しても、オゾンが活用されています。
例えば冷蔵庫内の脱臭や、食品・食器の洗浄などにもオゾンが使われることが多くなりました。食品を劣化させるのは付着している微生物の影響が大きいため、オゾンを発生させた貯蔵庫で長期保管を可能としている食材もあるようです。
病院・施設での「除菌」利用
実際に、病院や施設で「除菌・殺菌」のために利用することもあるようです。

私の勤めていた病院では常時使用するようなものではありませんでしたが、特殊な事情で部屋が汚染したときに、どうしてもにおいが取れないことがあって、その時にオゾン系空気清浄機が出てきたことはありましたね。
しかも、結構、においがなくなった(慣れただけかもしれないが)感じがしたので、すごいなと思ったのを覚えています。
特に、クリーンルームを殺菌するときなどには、殺菌用の薬品を散布するよりも、気体で満遍なく殺菌効果を充満させた方が効果が高いようで活用する事例があるようです。
バイオクリーンルームの無菌環境維持のためのオゾンガス滅菌システムに関する研究
オゾンの有害性の要点
- オゾンは有毒であり、医療用途(治療)としては使われない
- 殺菌作用として有効な濃度は、人や動物にも悪影響である
- オゾン生成装置は、人がいる環境に暴露する目的では使用されない
少し古い厚生労働省の注意喚起では、FDAのオゾンに対する見解を引用しています。オゾンの性質自体は変わっていないので、殺菌用途として用いる場合にも基本的には人に暴露しないことが望ましいという感じですね。
密閉空間において、ゴムなどの一部の劣化を促す製品に対して使用しない場合においては、例えばリネン消毒などには使用可能としているようです。
オゾン脱臭器の無臭は「感覚器官の麻痺」?
根本的に、オゾンが効果的に利用できる濃度の場合、オゾン自体の特有の刺激臭が感知される場合があります。しかし、しばらくオゾン脱臭器を利用すると「臭いがなくなった」と感じられることはあります。
一説ではありますが、オゾンの強力な酸化作用により、嗅覚が麻痺することによって「臭いが感じられなくなる=無臭だと錯覚する」という可能性もあるそうです。

生物の組織を破壊するくらいの酸が空気中に散布されているような状態なので、感覚器官に対しても影響がないとは言えないですしね。
高齢者やこどもには危ない?
オゾン脱臭器を利用する場合、基本的には人体には無害とされる濃度で運用することになります。
しかし実際に「オゾン濃度を検知するセンサー」が搭載されるようなモデルばかりではなく、「一般的な室内換気が行われている前提」での運用で、推定値としてオゾン濃度を利用しているだけの商品もあります。
これがなぜ危ないかというと、オゾンは空気よりも重い物質であるため、しっかり換気されているような部屋ならまだしも、あまり換気をしない部屋で利用する場合(換気をしないで脱臭したいという都合もあるのでなおさら)オゾンは部屋の床付近で濃度を高める可能性があります。
例えば、基本的には刺激臭を持つオゾンなので、「変な臭いがする!」と気がついて換気できればいいのですが、床の辺りで過ごすことの多いこどもや、自分でにおいの変化に対応できない、あるいは感覚が鈍化している高齢者の場合、高濃度オゾンによる悪影響を受ける可能性は十分に考えられます。

実際に事故が起こると悪いので、濃度の上がらないくらいのごく薄いオゾンを発生させるのみの商品も多そうですけどね。
自然界にあるから安全、ではない?
オゾンを売りにする商品は多数存在しますが、当然、どの商品も安全であることを説明しています。
ただ、オゾンが自然界に存在するから安全、というのは成り立ちません。酸素も二酸化炭素も自然界には存在しますが、どちらも濃度が違えば生物にとっては危険になりかねませんからね。

ちょっと濃度が変わったから除菌できるとしたら、自然界に存在するオゾンでほとんどの生物が除菌されてしまうことにならないのか>

人間には安全で、有害微生物や悪臭源だけ効果がある絶妙な濃度なんだろうけど、バランスを崩すための装置なんだから、やっぱり間違った使い方をしたら危険であることには間違いないよね。
オゾン系脱臭器、空気清浄機メーカー
前置きが長くなりましたが、空気清浄機のように脱臭・除菌目的でオゾン発生器に興味を持たれた方もいらっしゃると思います。
最後に、各メーカーがどのようなオゾン発生器を家庭用に販売しているかをまとめて、「これだったら買ってもいいかな」というラインを見極めていきたいと思います。
cado
おしゃれ家電と怪しい健康器具が融合したブランドである「cado」ですが、やっぱり少し怪しさのある「オゾン」を取り入れたモデルが登場しています。

オゾン自体は怪しいわけではないのですが、空気清浄機として利用することと、cadoは他にも水素商品なんかも出していて、私が調べるところには必ず出没する安定感がありますね。

オゾン脱臭器とは違い、空気清浄機能があるので空気が循環してオゾンが撹拌されるので、ちょっと安全かもしれませんね。
cado LEAF 130
空気清浄機としての実績はあるcadoなので、あくまでも空気清浄機にオゾン発生機能をつけたという商品。
主な特徴
- センサーは2種搭載(ニオイセンサー/照度センサー)
- オゾン濃度は安全圏と言われる許容濃度平均値0.05ppm以下
- 試験空間25m3の空間は3tトラックの荷台の容積くらい
- 上部吸い込みの下部吐き出し
- 適用床面積 〜28m² (17畳)
空気清浄機としては、少し心もとない17畳での適用となるので、寝室・個室での利用がおすすめ。
サイズ的には、ベッド横のサイドテーブルなんかにも乗るくらいなのですが、吐き出し(供給)口が下部360度なので、風が気になるところにはおけないのは注意。
Kirala Air
Kirala Airはオゾン脱臭器と空気清浄機が合わさった高機能モデルが特徴だと言えます。

空気を循環させてフィルターに集めた悪臭のもとを酸化・分解するために利用するならありかな、とは思いますが。

商品広告を見る限りは、浮遊ウイルスなどの効果を謳っているので、オゾンを部屋中に散布させるタイプですね。
基本的に、空気清浄機は「除菌」する目的の機械ではないので、他社の空気清浄機と比較して「除菌力」を売りにするのは少しずれているかもしれませんね。

高濃度のオゾンを利用すれば、除菌できるのは当然といえば当然ですしね。
商品一覧
Kirala Airが2022年3月現在、発表しているオゾン脱臭器の一覧です。
項目(2022年3月現在) | 適用畳数 | オゾン除菌 | 主な機能 | メーカー希望小売価格 | レンタル月払い |
Aria S | 〜約15畳 | 約15〜20畳 | 高性能6層フィルター マイルドオゾン CO2センサー | 180,000円(税込198,000円) | 4,980円(税込5,478円) |
Aria Pro S | 〜約15畳 | 約15〜45畳 | 業務用※ 高性能6層フィルター マイルドオゾン Hiモードオゾン CO2センサー | 225,455円(税込248,000円) | 6,480円(税込7,128円) |
Aria | 〜約15畳 | 約15〜20畳 | 高性能6層フィルター マイルドオゾン | 198,000円(税込217,800円) | 4,980円(税込5,478円) |
Aria Pro | 〜約15畳 | 約15〜45畳 | 業務用※ 高性能6層フィルター マイルドオゾン Hiモードオゾン | 248,000円(税込272,800円) | 6,480円(税込7,128円) |
Pulizia プリジア | 〜約12畳 | 約8〜15畳 | 3層一体フィルター マイルドオゾン サイレントモード | 148,000円(税込162,800円) | 3,980円(税込4,378円) |
Prato プラット | 〜約8畳 | 約5〜8畳 | 2層一体フィルター マイルドオゾン サイレントモード | 78,000円(税込85,800円) | 2,480円(税込2,728円) |
Mare マーレ | – | 約6〜15畳 | マイルドオゾン オゾンモードアラート | 49,800円(税込) | – |

Proの方が効果が高そうだけど、自動運転停止機能くらいしかないので、適用畳数にあったサイズを選んだ方が安全そうだね。
Aria(アリア)
Aria S(アリア S)
Mare(マーレ)
Prato(プラート)
マクセル
マクセルのオゾン発生器についてまとめていきます。
OZONEO
maxellはOZONEOというブランド名でオゾン発生器を販売しています。

OZONEOは発生させたオゾンをファンで飛ばしてオゾンを標的物質まで散布するようなイメージになります。気流を生かすことで狙ったところにオゾン風を当てることができる商品設計となっています。
さまざまな種類のオゾネアが出ていますが、畳数の適応と、アロマなどの付与機能がどれくらい必要かで選べば大丈夫だと思います。
オゾネオエアロプラス
オゾネオアロマ
オゾネオエアロミュー
オゾネオエアロ
オゾネオ部屋干しネクスト
オゾネオ部屋干し
オーニット
オーニットは日本におけるオゾンの老舗のような会社で、特許技術「低温プラズマ発生体」を生かした商品を中心に展開しています。
爽やかイオンプラス
エアフィーノ
ALSOK(アルソック)
アルソックは防犯商品の取り扱いばかりではなく、サブスク系で稼げそうな分野にも積極的に参入しています。
ちなみに、アルソックが提供しているオゾン系商品、正確には「三友商事株式会社」というところが装置製造業を担っているようです。
ちなみに、この三友商事さんは、水素系商品も手がけていたり、最近では「ファインバブル」系の商品も取り扱っています。
AIR BUSTER エアバスター
- 人感センサー搭載し、近くに人がいるときにはオゾン放出を停止
- 最大50畳に対応
AIR CUBE エアキューブ
- オゾンを放出しないランプ方式
- 約16畳まで対応
- 2種類のタイマーを搭載
AIR CUBEの「ランプ方式」というのがどんなものかはわかりませんが、おそらく紫外線を発生させることで、空気中の酸素と反応させてオゾンを発生させるようなものかと。

紫外線自体がエネルギーの強いもので、人体にも影響があるけど、どんな工夫がされているのか、情報が読み取れませんね。
AIR FIGHTER エアファイター
- 片手で持ち運び可能
- 30畳まで対応
オゾン脱臭装置オラくりんⅡ
- 広いスペースのための業務用タイプ
- 防衛省・消防庁も採用
まとめ:オゾン発生器を買うべきかどうか
空気清浄機の派生記事として書き始めてみましたが、オゾン脱臭器はなかなかに難しい分野だと思います。

効果があるかどうかは使ってみないとわからないけど、それ相応にリスクのある商品でもあるし、何より、高い!
後悔のない買い物にするためにも、オゾンについて気になっている方が知りたくなるような情報をまとめてみたつもりです。今後も追加情報があれば追記していこうと思います。
オゾン系脱臭器は空気清浄機の代わりになるのか
- オゾンを発生させるだけでは空気はきれいにならない
- オゾンは空気中の微粒子と反応して酸化させる≒性質を変化させる
- PM2.5など微粒子の呼吸器への影響を考慮するなら空気清浄機と併用が無難
- 室内のハウスダストやアレルゲンをきれいにするなら空気清浄機の方が手っ取り早い
- 人がいない空間の消臭・除菌を考えるならオゾン発生器が有効となる場合も

空気清浄機は部屋の中の空気をフィルターを通してきれいにするもの。オゾン発生器は有害微粒子と反応して無毒化・無臭化させるような用途になります。

どちらも一長一短あるけど、コロナのように明確に対処したい有害微粒子が気になるならオゾン、単純に部屋の空気をきれいに保ちたいなら空気清浄機が良さそうだね。
オゾン脱臭器はどれを選べばいいのか
各メーカーの商品も少し調べてみましたが、私個人の感想としては「オゾンで脱臭するなら無人環境で」というのが基本で、「有人環境で使うなら空気清浄機」が無難だと思います。
空気清浄機についてもいろいろ調べていますので、「やっぱりオゾンは心配だな」というかたは、ぜひそのお金を使って空気清浄機を購入してみてください。
ただ、空気清浄機ではどうしても除菌効果は得られないので、どうしても気になる場所がある方にはオゾン脱臭器も選択範囲内かな、と思います。

ペットのトイレなどで染み付いた匂いを取るため、とか、長く介護部屋として使っていた部屋の独特な匂いを何とかしたい、とか、明確な仕様用途が言える場合にはお勧めできますね。
逆に、10万円もするオゾン脱臭器を「感染が不安だから」という漠然とした気持ちの解決方法として選ばれるのはお勧めしません。

感染者が使用した部屋を専門的に殺菌したい、とかなら別ですが、不安の解決方法としてはオゾン脱臭器は高すぎますね。
オゾン脱臭器をお勧めしたい方
- 掃除しても取れない臭いがついた場所を消臭したい
- 普段の掃除の補助的な除菌方法として利用したい
- オゾンの危険性も十分に理解している

除菌ができるからといって、掃除をしなくていいわけではないですからね。
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