浄化槽は、設置する必要のない地域であれば不要なのですが、今まで不要だった地域に住まれた方が「浄化槽」と聞くと、何が何だかわからないですよね。

わたしも「浄化槽」恥ずかしながら初めて聞きました
それでも、かかるお金と、点検については知らないと家が建てられないので調べてみることにしました!
浄化槽を設置しました
浄化槽は「川に流せる水にする装置」
「汚れた生活排水を、きれいにして川などに流せるようにする装置」です。
下水道が完備されて、下水処理場へと流せれば不要です。
ただ、地域によっては、下水環境が整えられておらず、あるいはもう風土として浄化槽が定着している地域などは、下水をそのまま川に流すために浄化槽の設置が義務付けられています。
浄化槽には「単独」「合併」の2種類ある
浄化槽の大きさ
これは、5,7,10人槽など、大きさが決まっていて、それぞれの世帯の人数に合わせて選択していきます。
10人槽くらいだと、2世帯でかつどちらにもお風呂や台所の設備があるものだと適応となります。
わたしの家は、7人槽というサイズになりました。
実は30年で交換の必要がある
そろそろ本題です。
では、これっていつまで持って、交換する必要があるのか、ってことです。
これは、耐久年数としては30年ほど持つものとされており、あとはそれぞれの環境によって前後することを考えると、どのサイト様を見てみても、20~30年での交換を目安としていいようです。
浄化槽は法定検査が義務付けられています
7条検査(竣工検査)
(主に設置状況を見る)
設置後、浄化槽が正常に機能し始めた頃(使用開始後3か月経過日から5か月の間)に実施し、浄化槽が適切に設置され、本来の機能が発揮されているかを確認する検査です。
検査の申込みは、浄化槽を設置した工事業者に依頼することができます。
11条検査(定期検査)
(主に使用・管理状況を見る)
毎年1回、浄化槽が適正に管理され、正常に機能しているかどうかを確認する検査です。
検査は、県が指定する検査機関の検査員又は採水員が、浄化槽の作動状況(外観検査)、水質検査、管理記録簿の検査(書類検査)を行います。
検査の申込みは、保守点検業者に依頼することができます。
浄化槽設置にかかる費用
こちらも、県のホームページからの引用となります。
法定検査手数料
【平成29年3月31日まで】
人槽 | 5~10 | 11~20 | 21~50 | 51~200 | 201~500 | 501~2,000 | 2,001~ |
7条検査 | 11,200円 | 12,600円 | 12,600円 | 18,800円 | 23,600円 | 26,600円 | 31,000円 |
11条検査 | 3,700円 | 3,700円 | 8,600円 | 12,600円 | 16,000円 | 18,800円 | 22,000円 |
【平成29年4月1日から】
人槽 | 5~10 | 11~20 | 21~50 | 51~200 | 201~500 | 501~2,000 | 2,001~ |
7条検査 | 11,200円 | 12,600円 | 12,900円 | 18,800円 | 23,600円 | 26,600円 | 31,000円 |
11条検査 | 4,100円 | 4,100円 | 8,600円 | 12,600円 | 16,000円 | 19,200円 | 22,000円 |
浄化槽の設置場所には注意が必要
わたしは、

家の前にマンホールが並ぶのは嫌だなぁ
と思って、家の奥側に置くことにしたんです。
これが大きな間違いでした。
家の奥に浄化槽を設置するデメリット
- 点検の際に、業者が家の奥まで入ってくる。
- 排水のための高低差が必要なので、浄化槽のタンクを地面より高くするため、余計に目立つ。
- タンクを高くすることで、地面から配管が飛び出してみえる。
- 配管が地面から露出すると、摩擦や太陽光による劣化がはやい。
特に高低差には注意が必要

浄化槽は設置場所には注意
このように、地面から飛び出るように、浄化槽のタンクが設置されます。
タンク自体は最終的にはコンクリートで固められて、マンホールだけが地面にでるような形になります。

浄化槽の配管がむき出しになるの図
上の画像を見てわかるように、配管も地面より上に来るようになります。
浄化槽設置のために必要な手続き
ぶちくまの体験をもとに、浄化槽設置に必要だった手続きをまとめておきます。
家を建てるときにすること
家を建てる時、浄化槽設置が義務付けられている地域の場合、住宅会社が教えてくれます。
家を建てる段階で排水を中心に水回りを間取りに落とし込む必要があります。家の前に下水があるのか、裏にあるのかをしっかり確認しておきましょう。
ちなみに、家が建つまでは住宅会社の管理になります。そして、設置する旨の申請は住宅会社の方でやってくれました。
自治体から浄化槽登録の通知が来る
ぶちくま家では、住み始めて数ヶ月下くらいに、まず浄化槽登録の通知が(おそらく役所の浄化槽担当のところから)来ました。
そこに、浄化槽の保守点検を行ってもらう「浄化槽保守点検業者」と契約を結びました。
浄化槽保守点検業者はどこで見れるの?
通知書に同封されていますが、下記の新潟県のお知らせでもみることができます。
「県知事登録を受けた保守点検業者」の一覧があるのでそこから「浄化槽を定期的に点検しにくる業者」を選ぶことになります。
また、随時更新されるため、リンク切れの場合は新潟県のお知らせをご覧ください。
業者を選ぶ基準は「地域との密着度」と「信頼」
うちは建て替えだったので、もともと契約をしていたところを選びました。
一番近い業者でも大きな失敗はない
基本的には地域の浄化槽保守点検業者を選べばいいと思います。と、いうのも、一応、ナワバリ、じゃないですけどそういうのはあるみたいです。
ちなみに、この定期的に浄化槽の点検・清掃に来る業者は自由に選べます。何かあれば変更してもいいのかも。もしかしたら、値引き交渉などもできるのかもしれませんが、うちは特にトラブルなく平和にやってます(笑)
法定検査の7条検査終了
というわけで、登録申請してくれ、という通知が自治体から届き、通知に書かれているところに電話して、登録自体はOKでした。
これであとは勝手にやってくれるだろう、と思いきや、「法定検査」の通知が、同じくお役所さんから届きます。
ここに、申込書と払込取扱書が封入されておりますので、ハガキと払込(我が家は11,200円)をすればOKです。
依頼した業者が、一番最初の法定検査である、7条検査をしていってくれました。我々は特段やることもなく、ただ検査が終わるのを眺めているばかり。
検査が終わると、定期メンテナンスの契約について説明を受けます。

まだ、お金がかかるんかーい!
そう、浄化槽は一度設置すればいいものではなく、その後もメンテナンスが必要なのです。
11条検査(定期検査)以外にもメンテナンスは必要
法律で決まっているのは、1年に一回の「11条点検」だけです。ちなみに、この11条点検、一年に一回だけだから忘れてしまいそうですが、定期保守点検をする業者に依頼することができます。
法定検査以外の保守点検はいくらかかる
我が家は、3ヶ月に1回、契約した地域の点検業者が点検しに来てくれます。
ただ、こういう専門業者の点検って、「言われるがまま」なところはあるので、手を抜こうが検査しなかろうが、正直、我々は気づくことはありません。
とはいえ、点検業者が手を抜いたとしても、結局、1年に1回は法定検査を受けないといけないので、最終的にはバレるわけですね。だから、メンテナンスも地域のなじみの業者でいいかと思います。
「汚れはあまりなかったですよー」とか「そろそろ法定検査なんで今度うかがいますねー」とか声かけてくれます。いつも、ありがとうございます。
ほいで、しれーっと引き落としの報告書がポストに投げ込まれていきます。だいたい、3,000円ですね。1ヶ月1,000円計算。高いのか、安いのか。
浄化槽の異常にきづく
浄化槽のチェックリスト
詳細 | 原因 | 対策 | |
虫がわく | 衛生害虫という小さな虫が発生する | 不衛生 | 防虫マットを設置、清掃する |
悪臭・異臭 | 浄化槽から異臭がする | ブロワーの故障、清掃回数の不足、マンホールの破損 | ブロワーの修理、点検、清掃 |
浄化槽の音がうるさい | ブロワーの動作する音が振動音なので響く | ブロワーの故障、ブロワーが家に直接当たっている | ブロワーの点検 |
汚水が溢れている | 浄化槽のふたであるマンホールが破損し、汚水が溢れる。 | 積載重量超過、地震、経年劣化でマンホールが破損した | マンホールの交換工事 |
浄化槽のまとめ
- 地域によって浄化槽の設置が必要。
- 最初に一回「7条検査」、毎年一回「11条検査」がある。
- 業者は自分で依頼する
- メンテナンスは3ヶ月に1回、3,000円程度
- 異常時は専門の業者に点検を依頼しよう。
ではでは。
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